おどりゃどうぶつのクソ森にありがちなことっていうスレタイが頭から離れなくなって10年経つんだが

クリスマスのこと (ぼのぼのえほん前編)

きょうはクリスマス。
ぼのぼのは、あさから、ソワソワしていました。
「ぼの、きょうはクリスマスだから、ごちそうにしようね」
ぼのぼののおとうさんは、そういって、貝やさかなをとりにいきました。
でも、ぼのぼのはなんだかおちつきません。

「きょうはクリスマスだ。
じぶんの運をたしかめる日だ。」

ぼのぼのたちの森では、クリスマスになると
みんなが、それぞれ、いろんなことをして、
らい年のじぶんの運をたしかめます。

アライグマくんは、ぼうをなげることで。
シマリスくんは、クルミがたくさんとれるか
どうかで。
スナドリネコさんはきょうゆきがふるどうかで。

ぼのぼのはかんがえます。

「さあ、ボクはどんなほうほうでたしかめようかな」そういいながら、うみのほう見ていたぼのぼの、
「そうだ。うみのむこいからだれかくるかどうかでたしかめよう」

ぼのぼのたちのいるところは、しずかところなので、うみのむこうからだれかがくるなどというこついは、めったにありません。
ときどき、ずうっとむこうの水へいせんに、クジラがおよいでいるぐらい。
ぼのぼのは、ふあんになりました。

「うーん、やっぱりだれもこないかもしれないなー。」
もし、だれもこなかったら、ボクは、これからいいことがないことになってしまう。」

そのころ、森からはなれた山の中で、じぶんの運をたしかめることもせずに、すこしうかなかおをしたクマがいました。
森のリーダーだった、ヒグマの大しょうです。

「やれやれ、きょうはまたクリスマスだなよ」

「いまごろ、森の、みんなは、またじぶんの運をたしかめて、大さわぎしているんだろうなよ」

「さて、と。オレだとバレないように、へんそうしないとな」

ヒグマの大しょうは、そうつぶやくと、じぶんのからだにいろんなはっぱを、つけはじめました。

みんながじぶんの運をたしかめます。

「さあ、この、ぼうをなげて、じめんにささったら、オレの運はすごくいいはずだぞ」

「でもささらなかったら…」

アライグマくんは、空たかくぼうをなげます。

シマリスくんは、一生けんめいクルミをひろいます。たくさんたくさんとるために。

「たくさんとったら、きっといいことがある」

スナドリネコさんは、ただゆきがふるのをまっています。

「さて、ゆきはふるかな、どうかな」