ラブコメのエンドは付き合い始めるとか結婚するとかじゃなくどちらかが老衰で死ぬのを見送るエンドにしてほしい

もし…あの日の事をやり直せたら…
酷暑と言われた8月は夜も熱帯夜だった、4月に地元の県警から警察庁に異動になり、その日は歌舞伎町での任務にあたっていた。
夜の街に完全に溶け込み一般人と見分けがつなかいように何度が着替えもしながら、ある外国人をマークしていた。距離は50m
暫くして別の者からイヤホンを通じて報告が入る。巻かれた…
チームの者が直ちに行方を追った。私は二丁目の狭い路地街に入り対象者を探した。数分歩いた時に対象者と遭遇した。だか、奴はいきなり格闘戦を仕掛けてきた。元軍隊上がりのその男の技は完璧で応戦する私の体に確実に響いていたが、素手の攻撃は何とか凌いいだ
私の気が一瞬抜けたその刹那、気付けば首元に銀色に鈍く光る物を受けていた。首を抑え倒れ込んだ私の後頭部を奴は更に数回蹴りつけ逃げた。
結局、チームの仲間がその後捕まえたが、あの時一瞬でも気を緩めなかったら、この傷も今の病気も無かったのかも知れない。

それから約１ヶ月後に私は退官し、治療に専念する為、雨風を凌げる住まいを探し、幾つもの病院を点々とした。

30年務めた退職金で何とかなると思ってた矢先にバカ親父から電話があり、生活保護を打ち切られたと泣きの電話があった。市役所に確認すると、不正受給が発覚したのでこれまで支給した額プラス40％増しの金額の返納命令が出ている事が分かった。

やっと出た退職金の殆どがそれに消えた…母が難病で苦しんでる時も、何もしようとせず家事前半をやらせ、母が動けいと分かっていても自分だけ外食に行くような腐れた男、母が死んでも葬儀の手配や費用は全部、私たち夫婦が出したが、さも当たり前の様な態度をとりお礼すらも一切ない。49日も一周忌も私達からお金だけ巻き上げ、お坊さんが拒否したから出来ないなどと見え透いた嘘を平気でついた。

思えば、学生の頃から稼いだバイト代も殆ど母に取られ、成人してからも月に17万円を仕送りして来た。結婚する時もお祝いの言葉は無く、結婚しても毎月最低17万のお金とボーナスから10万ずつ送れと母から言われた。
母が無くなってから叔母から聞いて初めて知ったが、仕事もしない父は毎月7万を自分の小遣いにしており、生活保護を受給してからも毎月5万を自分の小遣いにしていた事が分かった。生活保護を受けた後も、現金書きどめで毎月10万を仕送りしていたが、私は子供の頃によくDVを受けていた。母も父が怖くて、電話口の向こうで父が指図して私が従うように言わせていた。
母が死んだ事をきっかけに私は仕送りを止め、事実上絶縁したが、今年になってまたこれか!?

静かに、確実に私の心の何かが音を立てて崩れた。

そして今、私も妻も収入が途絶えつつあるこの状況にどうすべきか不安に駆られている。
あの時、あそこで気を抜かなければ、こんな事にはなって無かった。

状況は違うとはいえ、俺も忌み嫌う親父と同じように、妻を苦しめているのが辛い。

　自分は、死者を敬うとする行事や、文化が好きじゃない。

　高い金を払って立派な墓石を建てたり、坊主に戒名をつけさせたり、でけえ葬式をするのは自由だ。
　だけど、それを死んだやつの為だと言うのは好かない。
　なぜなら、それらの行動は死んだやつの為でもなんでもなく、ただ残されたやつの自己満だからだ。ただ、生前に敬う事を忘れて、死んだあとになって、もっとこうしておけばと後悔する奴のやることだと思うからだ。

　死んだあとに、高い金を使うくらいなら、生きている間にその金を使うほうがよっぽどいい。その金で少しでも沢山の幸せを感じてもらいたい。
　死んだあとに、長ったらしい感謝の言葉を述べられるくらいなら、生きているうちに、"いつもありがとう"って一言、言われる方がいいじゃないか。

　死んだあとに何をしても、本人は全く何もわからない。敬うとか感謝するとかって云うのは、生きているうちじゃなきゃ意味がない。
　死んだあとに感謝するのが、嘘だとか偽善だとか言うわけじゃない。ただ、感謝ってのは本人が受け止めて、咀嚼して、"ああ、してよかった"と思えなければ成り立たないと思うのだ。ただ投げつけるだけが感謝じゃない。

　だから自分は、今日も明日も、何年か後の今日だって、感謝を忘れないようにしたい。
思ってもない感謝じゃなく、ふと思った小さな感謝を伝えて生きたい。
　母上が作ってくれる料理には、おいしいと言う。
　会社から、疲れて帰ってくる父上には、おかえりを忘れずに。
　自分の事を、兄だと慕ってくれる弟妹と、一緒に遊ぶ時間も、残しておきたい。
　親友だと思えるアイツの、帰り道にぼやく悩み事も、耳を傾けていたい。

　ここまで書いて、読み返したらまるで遺言みたいでちょっと笑った。
　別に病んでるわけじゃあねえからな。
　ただ、懐かしいお店の跡地に新しく葬式所が建っているのを見て、思った事を書いてるだけだ。

　こんな話を、最後まで読んでくれたあなたにもありがとうと言いたい。
生まれて来てくれてありがとう。