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Viktol
反対の選択をしても同じく後悔するから、気にしないのがより良いね
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まの
色んな人の影が見え隠れするんだろうし

あまねくあまね
食事のあと、私たちはイルミネーションを見に行った。
イルミネーションはすごい。
人を無条件に「いい感じの二人」に仕立てる。
光があるだけで、会話の粗さが目立たなくなる。
寒さがあるだけで、距離が近いことが正当化される。
つまりイルミネーションとは、
現実の欠点をロマンに加工する装置である。
そして帰り道、彼は言った。
「付き合おう」
この言葉は、唐突なようで唐突ではなかった。
揚げ物一個を越えた人は、次に“関係の定義”を越えてくる。
ただし、彼は続けて言う。
「でも、マッチングアプリはやめない」
ここで私は、脳内の観測者を一人増やした。
笑っている私の横で、もう一人の私がメモを取っている。
• コミットは言う
• でも責任は持たない
• 定義は作る
• ただし都合のいい形で
付き合おう。
でもやめない。
この二文は、矛盾ではない。
彼の中では両立している。
“付き合う”は、私を確保する言葉。
“やめない”は、彼を自由にする言葉。
彼はその両方を、同じ息で言えた。
私は、返事をしたかどうか覚えていない。
たぶん曖昧に笑って、曖昧に流した。
初対面の私は、境界線の扱い方がまだ下手だった。
でも物語というものはいつもそうだ。
最初に答えを出している。
揚げ物一個。
「付き合おう」
「アプリはやめない」
この三つで、もう結末の骨格はできている。
読者だけが、気づかないふりをしているのだ。
そして次の週、12月14日。
二回目の外食は鍋になる。
鍋は、境界線が溶ける食べ物だ。
それを私は、まだ知らない。

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