町田康『口訳 太平記 ラブ&ピース』を読んだ。“語り”の愉快さを存分に味わえる本だった。正直はじめは、ややこっ!となってなかなかページが進まなかったのだけど、関西弁をベースにした緩急も変幻も自在な文体が、京都と鎌倉の教科書掲載級ゴタゴタ話にどんどんシンクロしてきて、そらもう笑う笑う。