誰かを憎むとして憎んだ相手に心はあるのだろうか。ナチスにとってユダヤ人は、エイハブ船長にとって白鯨は、はたまた家族にとって毒虫は…、それらは依然として現実界なのだ。我々は常に何者かを植民地化しようとするが、その理由は恣意的なのだ。その恣意性こそ止まることのない暴力を完成させる。