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ジジ
息を引き取りました。巣から落下してしまい、かといって元の巣はとても高い場所にあり戻せなかったので(後にハシゴを、借りて挑戦したけれど巣が小さくてこぼれ落ちてしまいました)、親鳥から近い場所に巣箱を置いて、なるべく邪魔をしないよう極力手を出さない程度に見守っていました。
雛が呼べば親鳥がすぐ近くまで来ていたのと、糞をしていたので、餌をもらえているのかなと思っていました。その2日後あたりから雛があまり鳴かなくなり、心配になって土中の芋虫等を拾ってきてあげてみたものの、口をあげず。
ホームセンターの鳥のコーナーを一生懸命探し、鳥用のゼリーとすり餌をお団子にして、巣箱に置いておきました。近づくと警戒し逃げるけど、ゼリーは食べているようだったし、巣箱のお掃除で身体を持ち上げればバタバタもするので、少し油断していました。
3日前から日中にうとうとと目を閉じている時間が増えました。雛だからかなと思っていたけど、野鳥がうとうとしていたら、大変危険なんだそうです。同じ日に、巣箱から飛び出してしまったこともありました。空腹が続くと野鳥の雛は巣を飛び出してウロウロするらしく、まさに空腹状態が続いている印でした。
急いで少し遠くのホームセンターでミールワームと、泥状になる餌を買い、雛に与えようとしたけど、口は開かず。
それどころか警戒していたはずの私の手にちょこんと乗ってきて、首をもたれかけています。その小さな身体を両手で包むようにあげると、落ち着きました。
この時すでに、低体温で寒かったのかなと思います(外だから気温は30度超え)。
そうこうしているうちに、痙攣のような症状がみられ、私の胸にすり寄って来たと思うと、もう息も絶え絶えに。この子はもうすぐ、亡くなってしまう…。そう思った私は、掌の上で小さく横たわるその命に、「苦しいね。助けられなくてごめんね。ずっとそばにいるからね。」と話しながら、身体を撫でてやりました。
すぐそばの、兄弟がいる上の巣では、相変わらず「ジィージィー」と餌を求める雛たちの鳴き声と、餌をやる親鳥の忙しそうな音が聴こえて来る中、撫でることしか出来ない現実を悔やみながら。
ふと、掌の雛が頭を持ち上げて鳴きました。
餌を求める時の「ジィージィー」ではなく、
もうちょっと複雑な「ピィーピツツィ」のような、仲間を゙呼ぶような声でした。
いわゆる、「呼び鳴き」だったのかなぁ。
私はすかさず、
「おー、よしよしよし。皆ここにいるよ、大丈夫だからね。」と撫でていました。
雛が求めていたのは私ではなく、親鳥だったのかもしれないけれど。
それからは横たわる雛の目が明らかに力なくなっていき、掌から、雛のゴロゴロゴロ〜という息が伝わってきました。“息を引き取る”というけれど、まさに最期の身体に残った息が抜けていく振動でした。
さっきまでは感じられていた雛の“重み”がフッと消えた瞬間、(あぁ、もう本当にダメなんだ)と、嫌でも伝わる死の感触でした。
今にして思えばですが、雛鳥とは言え食欲旺盛な時期の子が、口元に食べ物が来ても口を開かなかったのも、その時からすでに弱っていたのかもしれない。
無常という、自然の摂理を
ただただ味わうしかなかった時間。
少しの間だったけれど、後半、雛鳥は餌を置いていく私の顔を、しっかりと見てくれるようになっていた氣がする。
自分の力ではどうすることも出来ないことを、
受けいれる事は、時にはとても難しいことだよね。ましてやその対象が身近な人間だとすると。
それも含めて、人間もツバメも弱くて強くて、
愛おしい。



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ルスタンの意味は何?
ルスタンは、主に以下のような意味を持つ言葉です。
地名: ルスタンは、特定の地域や都市の名前として使われることがあります。例えば、アフガニスタンやイランの一部地域に関連することがあります。
文化的な意味: ルスタンは、特定の文化や伝統に関連する用語としても使用されることがあります。特に、詩や音楽、舞踏などの芸術的な文脈で見られることがあります。
歴史的な背景: ルスタンは、歴史的な文献や伝説に登場することがあり、特定の歴史的な出来事や人物に関連付けられることがあります。
具体的な文脈によって意味が異なるため、使用される場面に応じて解釈が必要です。
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まい🐣
久しぶりに泣きました。 一生懸命お世話されましたね。 命の尊さを思い出させてありがとうございました。
ジジ 投稿者
ぴーちゃん(雛鳥)、ありがとうね
ぼー
描写が上手、素敵でその分こころをわしづかみにされた。 ご冥福を祈るよ
ジジ 投稿者
そうなんだよね。短い間だったけれど、魂に刻まれた時間でした。ありがとうございます*