若い頃は演歌なんて「侘しい中年が聴く下品なもの」と毛嫌いしていたが、今ふと気になった。あれは庶民の日常の哀歓のポエムに和風の旋律を付けたものだ、と。悲しさまぎらすこの酒を誰が名付けた「夢追い酒」とあなた なぜなぜ私を捨てたみんな上げて尽くした その果てに夜の酒場で 一人泣く…