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楓花(ふうか)

楓花(ふうか)

ショート小説

桜田浩介は風呂場で熱唱していた。
「俺の!俺の!俺の!」
「話を聞けぇえええええい!!!」
浩介の姉、乱入。
「ちょまっ!真由姉、またいきなり入ってきやがってぇ!」
「1時間だけでもい〜い?」
「なげぇよ!もう体も髪も洗って湯船に浸かってゆっくりしてた所だよ!もう上がるよ!」
「え〜、つれないなぁ…真由姉ちゃんとイチャコラしようぜぇ〜?」
「やだよ!もう!ってか酒クセェな!また振られたのか?」
「おう、分かってんじゃん。で、今からちょっと吐くとこ。オッ、オゲェエエエエエエエ」
「うっわ!!!風呂場で吐くなよ!!詰まるだろうが!!…ったく…誰が掃除すると思ってんだよ…」
真由が涙目でにっこり微笑む。
「浩介♡」
「勘弁してくれよ…」
真由がシャワーで汚物を流した後、髪を洗い始める。よく分からない匂いが漂う。
「…流れきってねぇし…これじゃ上がれねぇじゃんか…なぁ、真由姉。どうしてそんな焦ってんだ?」
真由は俯いたまま髪を流し続けながら答える。
「浩介にはまだ分かんないか」
「ああ、わかんねぇ。まだ真由姉、19じゃねぇか。それなのに今まで何人と付き合ってきたよ…そんで毎回酒飲んでさぁ…」
「…やっぱ分かってないなぁ…」
「うん?」
「ねぇ、浩介。背中、洗って」
「はぁ?自分で洗えよー…」
「真由姉ちゃんのお願い〜」
「はぁ…もう…」
浩介は湯船から上がり、真由の背中を洗い出す。
「私の背中、綺麗でしょ」
「あ?見慣れてるからわかんねぇ」
「そういう時は嘘でも『綺麗だよ…真由姉…』って言うんだよ〜」
「知らねぇ。俺はまだガキだからわかんねぇ」
「そうだねぇ…浩介はまだ11だもんねぇ…」
「そうだよ。立派なガキだよ」
「でも分かってんだよね。だから、私を愛せない、って」
浩介の手が一瞬止まる。そしてまたゆっくり動き出す。
「ああ、まだふさわしくねぇ」
「そういうとこ…そういうところよ…」
真由がいきなり振り返り、浩介を抱きしめる。
「わっぷ!なんだよ!」
「ずるい。こんなちっさくて、か細いのに、かっこいい」
「…かっこよくなんかねぇよ…真由姉、酔ってんだ。いいから離れろ。な?」
「前も洗え」
「無理」
「ちくしょう」
真由が浩介を放し、タオルを取ってまた向こうを向いて自分で洗い始めた。
「いつになったら男になってくれんの?」
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楓花(ふうか)

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浩介は真由を後ろから抱きしめ、腹辺りにあったタオルを奪い取り、自分の胸を軽く洗ったあと、湯船の湯をかけて、風呂場の戸に手をかけた。 「もう俺は真由姉のもんだよ。だからもう少し待っててくれよ。頼むから。もう、他の男で憂さ晴らしするのやめろ。俺はどんだけ焦ったところで、すぐ大人にはなれねぇんだ」 浩介が風呂場から出たあと、真由は浩介が床に落としたタオルを拾い上げ、また体を洗い始めた。 背中が震えていた。 股間の部分でタオルを握りしめている。 「浩介ぇ!あんたが大人になった時には、私はもうアラサー一歩手前なんだよォ!!」 曇りガラスの向こう側で浩介は叫んだ。 「関係ねぇよ!真由姉は真由姉だ!」

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楓花(ふうか)

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終わり

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楓花(ふうか)

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「もう父ちゃんも母ちゃんもいねぇ!真由姉に育ててもらった恩は返す!いいから体洗ってゲロ流して風呂上がって寝ろ!あと5年!あと5年耐えるには寝るしか方法はねぇんだ!」 浩介は脱衣所のドアを勢いよく閉め、出て行った。 真由は泣きじゃくっていた。 「ごめん…ありがとう…ごめん…浩介…好き…好きよ…好き…」 翌日 「風邪ひいてんじゃねえよこのバカ!!」 「浩介がほっぽらかしたのが悪いっげっへごっほ!!うぇえ…」 「ちょー…お粥も食えねぇのか…もう何もねぇぞ…」 「ゼリー買ってきて…」 「月末だ。そんな金ねぇ。みかんならばあちゃんが送ってきたのがあるが…」 「あれ腐ってんでしょ…もう…」 「参った…」

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るいるい

るいるい

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ロリコン小説って事?

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楓花(ふうか)
楓花(ふうか)
その反対!ショタ!
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