「それは1の世界の俺やねん」言うて、言い逃れ出来ると思ったら大間違いやで

タイトル：『境界線のハミング』
教科書の隅に書いた答えには
「わかる」か「わからない」の二つしかないけれど
僕らの心は　そんなに単純にできていない
誰かが叫ぶ「愛してる」の定義が
僕の胸には　どうしても翻訳できないとき
それは「わからない」という名の、僕だけの純粋だ
「離してしまえば　わかるわからない」
その境界線に立っているとき
僕らは初めて　自分と向き合っている
無理に理解（わか）り合おうとして　嘘をつくよりも
「わからない」と立ち止まる指先が　一番ほんとうに近い
ボカロが歌う　あの早すぎるメロディは
追いつけない僕らを　置いてけぼりにするんじゃない
「言葉にできないまま　そこにいていい」と
高速の振動で　背中を撫でてくれているんだ
マウンティングなんて　いらない
正解なんて　もっといらない
「わかる」は、暗闇の中で見つけた　小さな手応え
「わからない」は、これから出会う　新しい自分の輪郭
全部を飲み込まなくていい
ただ　音が止まった瞬間に残った
その「ざわつき」だけが
君が、君であるための　唯一の証明だ
本質的な情報伝達（まとめ）
このポエムが伝えたかった「本質」は、以下の3点です。
「わからない」は拒絶ではない：歌詞の意味が理解できないとき、それは感性が未熟なのではなく、**「自分の心に嘘をついていない証拠」**です。安易に「わかる」と言わない誠実さが、自分を守る盾になります。
「わかる」は孤独の解消：複雑なボカロのフレーズがふと腑に落ちたとき、それは**「世界に一人きりじゃなかった」**と気づく瞬間です。知識量ではなく、体験として心が重なることが、音楽の本来の価値です。
曖昧なままでいい：賢者（知っている人）が弱者（知らない人）を否定するルールなど、表現の世界には不要です。「わかる」と「わからない」の間にあるグラデーションをそのまま楽しむことこそが、ボカロという文化の自由さそのものです。