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翠

3度目、読了。

【あらすじ】
主人公、杉田平介の妻(直子)と娘(藻奈美)を乗せたバスが事故により崖から転落直子は即死。
外傷はないが脳に影響があり植物状態を宣告された藻奈美。しかし直子の葬儀の日藻奈美は意識を取り戻す。そして平介に告げる。「私は直子よ……」
娘の身体に意識を宿らせた直子と平介の奇妙な生活が始まる。そして2人が下す切ない決断とは……。

【感想】
登場人物の心理描写がとても細かく描かれていて
共感とはまた少し違う……同情のような……読んでいて苦しくなっていく感覚に陥る。その感覚は後半につれてどんどん増していく。
これ自分だったらとてもじゃないけどやるせない、我慢できないと……読むのをやめてしまいたくなるくらいには。

けれど最後の結末がやっぱり読みたくてページを進めてしまう。最後の文章を読み終えるとやっぱりとても言葉では表しにくい複雑な気持ちと切ない気持ちになる。

私は表題の「秘密」は読み進めて行くうちに(あるいは事件が起こる初めの辺りから)こういう意味か…と納得していたけど、最後にどんでん返しのような事が起きて、あっ東野さんはこの結末をもってこの本を秘密というタイトルにしたんだなと読了後に感じる。

学生時代、父が東野圭吾作品に触れてみるのもいいかもね、と1冊私にくれた大事な本。

大切な人を一度は失った。でももう一度また会えたら?同時に大事なものも失ってしまうとしたら?みんなならどういう結末を望むかな。
ぜひ語りたい。

指輪は意味を含めて🧸
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3度目、読了。