西側と軍事同盟もっと結んで抑止力つけてくれ〜戦争はやめてくれ〜

グローバリゼーションと戦争の関係は複雑で、歴史的に「戦争がグローバリゼーションを加速させた側面（第一次世界大戦後）」と、「グローバリゼーションの進展が新たな対立や戦争のリスクを高める側面（現在の米中対立や脱グローバル化の潮流）」の両方があります。経済的相互依存は平和を促進するともされますが、経済摩擦、国内産業の衰退、格差拡大がナショナリズムを煽り、地域主義や保護主義、そして紛争につながる可能性も指摘されており、現代の地政学的な緊張の背景にもなっています。
グローバリゼーションが戦争を招く側面
経済摩擦と対立の激化: 自由貿易や資本移動の加速が、国内産業の空洞化や失業を生み、ナショナリストの台頭や保護主義的な政策（例：米中貿易戦争）を招き、経済戦争へと発展する可能性があります。
「脱グローバル化」のリスク: グローバルシステムの崩壊は、各国の主導権争いを激化させ、報復なき世界での戦争リスクを高める可能性があります。
歴史的教訓: 第一次世界大戦後のグローバリゼーション（1920年代）が、1930年代の地域主義（リージョナリズム）との対立で揺らぎ、第二次世界大戦につながったように、「グローバリゼーションの危機が戦争を招く」という歴史的なサイクルも存在します。
グローバリゼーションが平和を促進する側面
相互依存による平和: 国境を越えた人・モノ・カネ・情報の移動は、世界の一体化を進め、相互理解を深め、紛争を抑制する効果（「平和の配当」）をもたらすと期待されます。
情報伝達による変化: 冷戦期、西側の情報が社会主義圏に流れ込み、体制の自壊を促したように、情報伝達のグローバル化は政治体制の変化を後押しすることもあります。
現代の状況
ウクライナ戦争は、冷戦後のグローバリズムの終焉を告げ、世界が再編される転換点となっており、新たな秩序をめぐる対立が深まる可能性が指摘されています。
総じて、グローバリゼーションは平和と繁栄をもたらす一方で、その過程で生じる格差や摩擦が、逆説的に戦争のリスクを高める両義性（あいまいさ）をはらんでいると言えます。