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すずめ

すずめ

40歳。
世間的には初老の女だ。
成熟した女。
母であり妻であり、分別がつく、落ち着きがあるのが当たり前なのかも知れない。
愛だ恋だと騒ぐ事は異質なのかもしれない。

はしゃいだり、泣いたり怒ったりと騒ぐ事ははしたないと思われるのかもしれない。
もうすでに家庭にあり、子供を育て上げ、その子供もすでに自分の手を離れ学生生活を謳歌していて、母としての役目は第二段階に入っている事だろう。

それが当たり前で、私にも一時はそんな当たり前の生活をしていた時期があった。
だから、私はある意味で二つの人生を歩んでいるのだと思うと。人からいくら揶揄されようとも、これはこれで貴重な体験をしているのだと思う。

そんな40代。
私は久しぶりに少し恋人同士のようなときめきのような物を感じて、服を買った。
デニムは履かないのか?とここのところ聞かれるから、今度会う時には私には珍しいパンツスタイルで出かけようと思い、外出用の黒のスキニーパンツを購入したのだ。
おそらくは5年以上ぶりのデニムだ。

仕事柄、常にパンツスタイルで勤務をしなければならない。
私生活との区切りははっきりさせたいと思い、プライベートではいつもワンピースやスカートなどを好んで履いていた。
彼と会う時には、必ず彼が好みそうなタイプのワンピースを選んでいたのだが、ここ最近、やたらとデニムを押してくる。
生憎、私は肌が弱く、デニムの強いゴワゴワした生地でかぶれるのだ。なのでデニム生地に馴染みがなく、合わせられそうな色あいの服もない。
そこで黒スキニーを購入した。

決め手は、彼が珍しく私を肯定的に取ってくれ、勧めてくれたのだ。
脚が細いんだから似合うだろうと。

ただそれだけのために服を買った。
本当にただそれだけのことで、嬉しかった。

好きな人が与える言葉は、どんなに大人になっても、どんなに落ち着こうとも、どんなに成熟し達観したとしても。
たった一言で人を動かすんだ。

だから、私は。
あなたにかける言葉を誰よりも丁寧に選択したい。
あなたから貰った言葉は、大切に大切に宝箱にしまっておきたい。
嬉しい言葉も、悲しい言葉も、辛い言葉も、あなたが心を裂いて私にくださった物だから。
私が息を止めるその時まで、大切にしたい、と思う。
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