おはよー｜さあの投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

半額のサバ缶と、あたたかな夕餉
仕事帰りのスーパー。値引きシールが貼られた棚の端で、ふと目に留まったのは「サバの水煮缶」だった
「半額」という文字に、思わず手が伸びる。普段ならあまり気にもしない魚の缶詰なのに、その日はなぜか心を引かれた
最近、食卓には肉料理が多かった
そんなある日、家族がぽつりとつぶやいた。「たまには魚の料理も食べたいなぁ」
その言葉が頭の片隅に残っていたのだろう
だからきっと、このサバ缶が目に入った瞬間に“これだ”と思ったのだ
テレビではよく「サバ缶を使った簡単レシピ」が紹介されている
見ては「美味しそうだな」と思いながら、なぜか作る機会はなかった。でも、今日こそは試してみよう――そう思った
缶を開けると、ふんわり漂う魚の香り
スプーンですくえば、身はほろほろと崩れるほど柔らかい
骨まで食べられるほどに煮込まれたサバは、まるで時間をかけて炊いたような優しさがあった
これなら小さな子でも安心して食べられる
白菜をざくざくと切り、しょうがを千切りにして鍋に入れる
サバ缶の汁も余すことなく注ぎ込み、酒、みりん、しょうゆで味を整える。ふたをして、弱火でことこと
やがて台所に立ちのぼる、ほっとする香り
10分ほどでふたを開けると、白菜はとろりと甘く、サバの旨味がしみこんでいた
「おいしそう！」と、家族の声
お茶碗を持つ手も自然と早くなる。
箸で口に運ぶと、しょうがの香りがふわりと広がり、サバの旨味がやさしく溶けていく
「これ、すごく美味しいね」その言葉に、心の奥がじんわりと温かくなった
半額のサバ缶から始まった小さな挑戦。けれどそれは、家族の笑顔を呼び戻す、大切な一品になった
今日も食卓に湯気が立つ。そしてその湯気の向こうで、笑顔が咲いている
材料
• サバ缶（水煮）1缶（190g）
• 白菜 … 1/6個（約400g）
• しょうが 1かけ
☆調味料
• 酒 … 大さじ1
• みりん … 大さじ1
• 砂糖 … 小さじ1
• しょうゆ … 大さじ1
• 水 … 50cc
作り方
1️⃣ 下ごしらえ白菜は3cm幅に切る
しょうがは千切りにする
2️⃣ 煮るフライパンに白菜、しょうが、☆の調味料、サバ缶（缶汁ごと）を入れる。中火で熱し、煮立ったらふたをして弱火にし、白菜がやわらかくなるまで約10分ほど煮る。

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