キャプボ買い換えまして…｜最稲での投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

露をだにいとふ　倭(やまと）の女郎花(おみなえし）　ふるあめりかに袖はぬらさじ...

文久2年だから、近藤勇らが京に上って新選組を結成する前年になるのかな？横浜で亀遊と言うひとりの遊女が、こんな辞世の句を遺して自ら命を絶ちます。歌の意味は「誇り高き日本女性として、アメリカ人などにこの肌を許すものですか」と言うもの、どうやら彼女はアメリカ人からの身請け話を嫌って死を選んだようなのですが...

と言うのは明治7年、染崎延房と言う戯作者がその著書「近世異聞」に書き残した、あくまで噂話をもとにしたフィクション。ただ、時の人々には亀遊の気概は「攘夷女郎」として、大いにもて囃されたそうです。

いやだからそれが非核三原則と何の関係が...　とイライラされてる方もいることでしょうが。

「気概」とか「プライド」という言葉、確かに何の役にも立たないどころか邪魔になる場合の方が多いかも知れません。私がこれから述べることは恐ろしく現実離れした空論だと、おそらくは鼻で笑われることでしょう。

確かに核ミサイルを海自の潜水艦にでも仕込んで海にばらまいとけばそうそう日本に手出しできる国はなくなるに違いありません。国民を安心して眠らせるのが国防であれば、もしかしたらそれが正解なのかなとも思います。

けれども1945年を思い出して下さい。

原爆投下の寸前まで無邪気に遊んでいた幼い子供が遺した無残に溶けた三輪車、学徒動員で建物疎開にかり出された中学生の息子にお母さんが持たせたなけなしの白米の、真っ黒く焦げたお弁当...

私たちは世界で唯一の被爆国の国民です。

という事は、あの日無残に焼き殺された罪もない人々の想いを継承して行かなければならない国民でもあるはずです。潔癖症の人が電車の吊り革を恐れるよりもっと繊細に、もっと忌むべきものとして核兵器に対峙するべきなのではありませんか？

広島と長崎に原爆が投下されて80年、非核三原則という国是が夜に出て58年経ちます。時代は移り、記憶は薄れ、中国だって北朝鮮だって持ってるんだから日本が持ってたっていいじゃん、という考え方もあるでしょう。

けれどもこの国是を見直してしまっては、被爆国としての日本の矜持や平和国家を構築するのだという気概を自ら否定することになりはしないかと、考え込んでしまう私がいます。

どうなんでしょうね...