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きむ兄

きむ兄

引きこもりオジサンの心象風景をコミカルにイジワルに見事に表現した作品でした〜

オジサンは治安の悪い地区のボロアパートに住んでいます。外には全裸の通り魔が居たり、中に入ってこようとするジャンキーたちがウヨウヨしています。そりゃ、引きこもりますよね〜怖いですよね~引きこもりになるのは当然ですよね〜という所で舞台が暗転します。

その後オジサンが連れ出された至れり尽くせりの家は、まさに児童虐待そのものだし。オジサンが迷い込む劇中劇は、今更再出発はムリと言うオチです。最後にたどり着いた実家の母はひたすら偉大で、母が死んでもオジサンの心の中からは消えず、内面化した母の怒りによってオジサンが爆死するという何一つ救いのない結末を迎えます。

そして唖然としている僕たちを、映画の中から監督が意地悪そうにニンマリして眺めているんです。そうです。僕たちもまた映画の一部だったんです。僕たちの心の中にもオジサンは居ます。そんな映画でした~
#ボーはおそれている
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