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ハサン
ここでは必要な書類や通知、手紙はすべて郵便で届く。でも、私のポストには一番多く年金サービスの手紙が届く。同じような封筒ばかり続けて見るのは、正直少しうんざりしていた。
今日もいつもの習慣でポストを開けると、驚いた――
前にカラフルな封筒があり、その表面には私の顔が完璧に描かれていた。
まるで芸術家の手で、本当に私が生きているかのように細かく描かれている。
片隅に私の住所は書かれているが、差出人の名前はない。
それでも、心のどこかで不思議な確信が生まれた――
これはきっとあかりからだ。
あの子なら、こんな不思議で驚くようなことをするのも不思議ではない。
待っていられず、慌てて封筒を開けた。
中から出てきたのは、丁寧な文字で書かれた美しい手紙――
---
親愛なるハサンへ、
花火の夜、空に咲いた花火の色は、今も胸の奥で輝いている。
そしてその光の中で、私の隣に立っていたあなたの影を、何度も思い出す。
あの瞬間の光、あなたの横顔、そして私の胸に残った鼓動――
どれも消えることなく、今も私を締めつけている。
眠ろうとしても、心はあなたを呼び続ける。
でもさ、あの花火の夜から、一度もあなたのところに行けなかった。
あの日、勇気を出して心を開いて話したのに、その後、なぜか前に進むことができなかった。
正直に言うと、私は怖かった。
もしあなたに拒絶されたら、もし距離ができたら――
そんな恐怖と迷いが胸を押さえつけ、知らず知らずのうちにあなたの前に立つ勇気を失ってしまった。
それでも、心の中ではいつもあなたのことを考えていた。
空を見上げると、あの夜の花火がよみがえり、
こっそりあなたの名前を口に出してしまう。
一人で歩きながらでも、電車の中で揺られながらでも――
突然、思うの、ハサン、会いたいって。
私が行けなかったことで、あなたを傷つけたかもしれない。
本当にごめんなさい。
でも、誤解しないで――私はあなたを忘れたわけじゃない。
むしろ、あなたのことを考えれば考えるほど、怖くなってしまった。
あなたは私にとってとても大切だから、壊れるのが怖くて、後ろに下がってしまったの。
ハサン、私は毎日あなたに会えなくても、あなたのことをとても恋しく思っている。
あなたが遠くにいても、私の心はいつもあなたと一緒にある。
信じていてね。
私は逃げていない、ただ勇気が足りなかっただけ。
きっと近いうちに、また会える。
そのときはもう逃げない。
あなたの目を見て言う――
すごく会いたかったと。
---あかり
---
手紙を一息で読み終えると、胸の中に不思議な安らぎが広がった。
まるで世界全体が新しい色に染まったようだ。
私はあかりを恋しく思うのは私だけだと思っていたが、違った――あの子も同じように私を探していたのだ。
思わず空を見上げて叫びたくなる――
あかり…君に、どうしても会いたい。会いたくて、会いたくて、たまらない!!
"あかりからハサンへの手紙"

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