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ざく

ざく

あの昼間の病室で手を振った時が
私を見てくれた最後だった

夜には呼吸器が付けられ
焦点も合わず、見開いた目
手足が反射の様にただ定期的に動いていた

誰の声にも反応せず
ICUでは機械の呼吸音
心臓の鼓動も機械の音
私はじっと画面の血圧や心拍数をただ見ていた

それでも手を握れた
足をさすりながら話しかけられた

冷たくなり、病院から家に帰っても
まだ顔を見ながら手を握っていられたね

白い着物に着替えられ
棺に納められ
手をさわれなくなった
それでも顔見たり、隙間から手をのばして
少しでも触れられた

目を閉じていてもかまわない
ただ顔を見ていられればそれでよかった

もう声も聞けない
手も繋げない
どこにも身体はなく
動かない写真だけが
ここにある

供養は生きている人のもの
ってホントだね
線香も花も
彼は何も彼は望んでいない

大丈夫、彼は側にいるよ
彼の分まで頑張って生きよう
…居ねぇわ
私は最期まで見送った
あの熱い四角い台に
確かに彼の棺があったのに

どこかにいるなら
ホントに側で見ているなら
誰か教えて
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コメント

hirokoto

hirokoto

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地獄ですよね…わかります 慣れてきたかと思えばまた落ち込んでの繰り返しで

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ざく
ざく
四十九日 百か日 なんでいなくなってからの日にちを数えるんでしょうね まだ何日… もう何日… 受け入れるまで、諦めるまで、続くんですね 世の中、辛い人はたくさんいて 私だけではないとわかっていても …毎日が虚しいです 同じように、彼氏さんを3年前に 亡くした方がいて 2年は辛かったけれど、今やっと落ち着いて思い出せるようになった と言っていました 私はまだまだ後悔ばかりです 自分のことばかりでごめんなさい
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