髪の毛。｜すずめの投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

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すずめ

2025/09/03

髪の毛。
チリチリのくせ毛で、天然のアフロみたいな、硬くてゴワゴワの髪の毛だった。
縮毛矯正もカラーもたくさんしてきた。それに耐えられるほど硬くて強い髪だった。
反面、カラーや矯正の繰り返しで、乾燥して手触りも硬くて、大嫌いだった。

たくさんアイロンをして、もうこれ以上無いと言うほど痛めつけてきた。

大っ嫌い。
これさえ無ければ、私は違ったかもしれない。
とすら思ってた。

サラサラのストレートに憧れてた。
天使の輪が欲しくていろいろ塗りたくってた。
髪の毛が窒息しそうなほどいろいろとやってみた。

だけど、今は全部天然毛。
残っていた縮毛矯正も今年の４月に全部切り揃えたの。
半年の入院で、治療と闘病、病気の結果でおでこが3センチは後退するほど禿げて、髪の毛も弱々しくなってしまって。
退院して半年近く経って、栄養状態も良くなってきて。少しずつ髪の毛が増えて、ぱやぱやの産毛だった所も5センチくらいのしっかした毛に戻ってきた。
入院中はそんなに伸びなかった髪の毛も、自然な伸びるスピードに戻ってきた。
入院前から一年くらい生理も止まっていて。ホルモンバランスの影響もあるのか、まだやわやわのコシのない髪だけど。
今の髪の毛が私は好き。

硬さが無いからストレートにしてもすぐ戻るし、産毛から伸びた毛がぱやぱや飛び出しているけど。
くしゃくしゃの、トイプードルやアニーみたいなスパイラルの、乾かしたての自然なくるくるの髪が私は好き。

また人生2回目のロングになろうとしてる。
理由はたくさんあるのだけど。

いずれ人より早くに途絶えるのだから。
僧侶になりたいと思うにあたり、最後に愛する人の子供を授かりたかった。それも叶わないならせめて、女である事を楽しみたい、女である喜びを感じたい。
他の人、特に愛する人以外の男の力を借りずに。

正直、仏門を叩くにあたり頭髪を剃らずとも良いという風潮もあるけれど、私はその道に入る時に剃髪を望んでる。
形式に囚われているのではなくて、一区切りとして、けじめとして、骨身からそう生きることを自分に知らしめたい。
この先は、私の信じる道を、私は行くと自分に刻み込んでいきたい。
その前段階で、私は髪の毛を可愛がっている。
過度の整髪料もアイロンももう常用しない。

仕事柄、人へ与える印象や衛生面も。
感染症にかかりやすく、薬の選択の幅が狭い私には感染リスクを下げるためにはきっちりとまとめ上げてしまう方が望ましい。

きっちり縛った髪を下ろして、髪を洗って、乾かした後にふわふわと広がる自分の髪を触る事が大好きになった。

自分を大切にする事、自分を好きになる事。
当たり前にみんながやってる事、言われなくても出来る事が40年も出来なかった。私には到底無理だと思ってた。
こんな小さな事だけど、私はやっと自分の事を、自分がここにある事を認める事ができるようになった。
自己肯定感とは自分を受容すること。ここにある、ここにいる自分と自分の感情を認める事から始まると思うの。
決して人に認められても、人に褒められても、人をよりしろにしているうちは、確かな物では無いと思うの。

隣の芝は常に青い。私の庭も常に青い。
それで良いじゃない。
誰かになりたくても私はなれない。
誰かを慕っても、誰かと仲良くしても。その人と同じではない。
例え誰かに称賛されても、その人の物差しだもの。
誰かと比べて劣ると思うことや謙遜は悪では無いけれど、自分を貶めて良い理由にはならないわ。

髪の毛ごときで優劣をつけて、一喜一憂してた自分が馬鹿らしくて可愛いなと思い返してる。
髪を誰が見ても綺麗に、とは思わない。
ただ清潔に、傷つかないように、健やかであるように、その土壌の頭皮も大事にしてる。
恋人や好きな人にするように、私は髪を愛して育ててる。

毎日のシャンプーがちょっと楽しみ。

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