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「つまり世の中には正しい結果をもたらす正しくない選択もあるし、正しくない結果をもたらす正しい選択もあるということだ。このような不条理性ーと言って構わないと思うーを回避するには、我々は実際には何一つとして選択してはいないのだという立場をとる必要があるし、代替において僕はそんな風に暮らしている」p11
これは興味深くて、心理療法で患者に決定論について教えるだけで快方に向かったという例がある。「普遍的決定論は原因と結果の果てしない連鎖を明かし、こうして私たちの力の及ばないものがいかに多くあるかを証明してくれる」(ボードゥアン)
似たような、話でちょうど今日教養の本を読んだけど、無力感と言うよりは、人間には選択する力があり、それを支えるのは教養(=主体的な学習)であるという立場をとっている。
個人的にはどちらも分かる。正直この世の複雑さを鑑みると、私たち人間に与えられた選択する能力なんてたかが知れてると思うが、だからといってはなから諦めるほど不自由でもないと思う。怠け者のパラドックスみたいに現実的な姿勢じゃないからね。結局按配の話になってくる。小説だから、作家は感性に従って特有の世界観を強調してくる。けれど、そこに厳密性はなく、あるのは何となくの共感をさせる圧力。しかし、不思議と哲学書や心理学書で読むよりも、実践的な知識に見についてることが多い。物語には体系的で厳密な理論には無い特別な力がある。(タラタラ)
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最初の引用は  パン屋再襲撃 村上春樹

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「つまり世の中には正しい結果をもたらす正しくない選択もあるし、正しくない結果をもたらす正しい選択もあるということだ。このような不条理性ーと言って構わないと思うーを回避するには、我々は実際には何一つとして選択してはいないのだという立場をとる必要があるし、代替において僕はそんな風に暮らしている」p11