梅雨も明けて暑い夜の筈なのに、真っ暗な本丸の廊下に顔を覗かせるとやけに肌寒くて、手近にあった薄手の羽織だけ引っ掛けて何となく部屋を出る 誰かいてくれたらいいのにって思いながらとりあえず歩く そしたら遠くに小さく明かりが見えてきて、それを頼りにそろそろと進んでいったら書庫に辿り着く