家を出るまで、子ども時代に住んでいた家も、取り壊される前にちゃんと一度見ておきたかった。今は同じ小禄でも違う場所の新しい家だ。あの家はもうない。目を閉じて、でも一生懸命に目を凝らすと少し見える気がする。写真ではなく、自分の目でもう一度見たい。ちゃんとさよならやありがとうを言いたい