巨人戦績快挙！新戦力の活躍で勝利を重ねる

浅草で、月曜にいつも行っているバーのマスターに会いました。

「あっ、あけましておめでとうございます」
「今年もよろしくお願いします」

少し、間があって

「実はですね、お店貸してくれていた人とこれになりまして」

指でバッテンを

「もう今年からはできなくなりました…」
「え〜、それは残念」

さらに間があって

「あきさん、２人でどこか借りませんか？」

一時期、台東区内での仕事が忙しく、浅草周辺でばかり飲んでいたことがありました。その時、行く店、行く店で、顔を合わせる夫婦がいました。

浅草の『ルガール』というお店で、カウンターで隣同士になった時初めて会話しました。

「よくお会いしますね」
「私、あまり同じ店行かなくてけっこうランダムなんですけどね」

『りえ子の店』、『大林』、『宮崎』と夫婦と会ったお店はそれぞれマイナーですので、なぜそこに行くようになったかをお互い話をしていくと、夫婦と私に共通項がありました。

チェーン店の飲み屋は行かない
午後の昼下がりに飲む
そして、浅草

この３条件だとお店は必然的に重なるのでした。

その後私は、浅草であまり飲まなくなり、夫婦と会うことはなくなりました。

それが昨年、月曜の昼下がりに営業しているバーに入ったら、この旦那さんがやられていたのです。
お互い仕事の話はしてこなかったのですが、旦那さんはＴＶ局の下請けで何かをやられていて、週何日かは空きがあるので、日曜と月曜だけここを間借りしてバーを始めたとのことでした。
それから、月曜の午後はできるだけバーに行くようにして、お話を重ねてお互いの距離が近づいたように思っていました。その時、私も一度浅草で店舗を借りて、７人で交代でバーをやろうとしたことを話したのでした。

一瞬迷いましたが、今の総力戦の状況は、いかに業種転換するかだけを考えなければ、私はいつまでもメビウスの輪に閉じ込められたままです。

「いや、今の私には他に手を出す余力はありません…」
「そうですか、一応、物件を今探しています。また変化があれば相談させてください」
「わかりました」

そういって別れました。
その後しばらく、誰か片手間でバーをやる人いないかなって考えてみましたが、そういえば、あの旦那さんの連絡先を知らないや…またどこかで出会うと信じています。

6連勝うさほ〜🐰