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楓花(ふうか)

楓花(ふうか)

#GRAVITY文芸部

「2088」2

指定された奥から4番目のカウンター席に座り、
シガレットケースから薬剤入りのタバコを取り出して火をつけ、バーテンダーに話しかける。
「アブサン系のカクテルでオススメなものを」
「ヘロンズ・ファウンテンがオススメです」
「じゃあそれを」
バーテンダーが用意している間、セカセカと
タバコを吸う。これがなければ恐らくこの仕事は
失敗する。
クラブの中には数人しかおらず、どいつもこいつもトリップしていた。
見慣れた光景だが、いつ見ても向っ腹が立つ。
仕事を受けた事を後悔していた頃にカクテルがやってきた。
バーテンダーが人差し指と中指でカクテルを滑らせる代わりに、俺はその間にメモリーチップを
入れ込ませた。
バーテンダーはそれをすぐに掌の中に隠し、
俺はカクテルを口にした。
例のタバコを吸っていても分かる危険性を感じる。
すぐさまタバコを吸って中和した。
「しばしお待ちを」
バーテンダーが店奥に姿を消すと、俺はすぐさま
カクテルを胃の中に流し込んだ。
咳をタバコを吸う事で誤魔化した。

バーテンダーはすぐに戻ってきて言った。
「90秒です。それ以上は…」
「分かってる。どこにいる?」
「入り口すぐのソファ席に…」
俺は全てを聞くまでもなく銃を取り出した。
ソファ席でトリップしていた奴の頭に照射した瞬間、電子レンジに入れたスイカのように
奴の頭は炸裂した。
悲鳴が上がる前に次々に他の客に照射した。
炸裂音が止み、静かになった店内で
俺は標的の服に手を突っ込み、データモノリスを
引っ張り出した。
バーテンダーが震える声で言う。
「あと、30秒です…」
「もう終わった。あんたは警察に…」
「と、突然男が発砲した。男は黒いジャケットに
 スラックス、MRグラスをかけていた…」
「それでいい」
俺は店を後にした。
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