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楓花(ふうか)
孫娘、そしてその夫がいた。
「なぁ…今ハッキリしてるうちに最期の願いを聞いてくれんか?」
「なに?おじいちゃん…」
「わしの生命維持装置を切っておいてくれ…」
「…だめよ…だめ…諦めないで…」
「諦めたわけじゃない…ジェシカ…お前さんの明るい未来がよーく見える…お腹にいる子は元気に育つ…幸せな…幸せな未来が…」
「だめ!おじいちゃんに娘を見せるまで私は…!」
孫娘の夫が遮る。
「ジェシカ。お爺様は十分なんだ。無理をさせるな。エドワードさん、あとは任せてください」
「ミカエル…いやよ…いやいや…」
老人はミカエルに微笑んだ。
ミカエルは医師を呼び、エドワードは旅立った。
と思ったらエドワードは生まれた。
よりにもよってジェシカから。
『そんな…!神よ!何故こんな仕打ちを…!!』
看護師が生まれたてのエドワードを抱き抱える
「元気な女の子ですよ」
「ああ…ミカエル…ありがとう。いてくれて…この子の名は…セシル…いいでしょ?」
ミカエルは優しく手を握り、微笑んだ。
『これは…試練なのですか…?セシルとして…わしにはまだやるべきことがあると…?ならば…わし…いや、私はセシルとして全力を尽くします』
エドワード改めセシルは神にそう誓った。
5年経った。セシルは持ち前の知恵でなんとか孫娘の娘を演じていた。
しかしミカエルは仕事が忙しくなり、ジェシカは落ち込んでいた。
「ダメね…私…セシルがいるのに…寂しがってる場合じゃないのよ…でも何故かしら…セシルはしっかりしすぎてて、何か物足りないのよ…」
『いかん…ジェシカに負担をかけまいと張り切りすぎたか…ダメな子ほど愛おしい…そういう事もあるか…よし』
セシルはわざと食器を落とした。
「えっ?セシル大丈夫?怪我してない?でもどうしたのかしら…今までこんな事…」
「あ…ママごめんなさい…セシル、パパの事考えてて…」
「あぁ…ごめんね、大丈夫よ。パパは確かにお家にいない時が多いけど、セシルの事大好きなのは変わらないから…」
「うん、わかってるの。でも、やっぱり寂しいな…ねぇママ。今日は一緒に寝ていい?」
「あら…今までそんな事…いや、いいわよ。一緒に寝ましょう」
「やったー!(ジェシカと寝るのは気まずいが…私はもう娘だ…下らないプライドは捨ててしまえ)」
「そして、小鳥さんは新しい幸せを運びに」
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ほろに
#2dlove

るなた

すずち

れいち
元気なれいちゃんで配信するから遊び来てね⸜(*˙꒳˙*)⸝14時からあるぴするからチケットたのまい!

猫丸
相手左から
イクドラジル、ワルプルギス、クズリュウ、イズンという並び
デビコネを打った後
連動攻撃で相手にダメージ与え、連動が終わりプレスが1個ずつ計2個減る
その直後、何故か追加で更にプレスが2個減ってそのまま相手のターンに……
どしてにゃ?
#D2メガテン

ウィス

もす
クロが「にゃあ~にゃう…」の時に猫缶をあげると「おなかは空いていない」となるのでおそらく撫でるのが正解
「にゃあ…」の時になでると怒って信頼度が下がったことからおそらく猫缶をあげるのが正解だと思われる
#ゼンゼロ

アナカ
一方、同じ年代で配信者のあいつら。年収2億兆円。お金が減らないので海外旅行を繰り返している。資産目当の飲み友達も多い。
隣の芝は青く見える…

❀うち

るり
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楓花(ふうか) 投稿者
「そうよー」 「えへへ…(よし!)なんだかセシル眠くなってきちゃった…」 「じゃあ寝ましょうか。おやすみセシル。私の小鳥さん」 「おやすみ、ママ」 ミカエルが久しぶりに帰ってきた。 「パパおかえりー!」 セシルはミカエルに抱きついた。 『お疲れさん…ミカエル…私も結構疲れたがな…』 「セシルはいい子だなぁ…おや、また少し大きくなったかな?」 ジェシカがミカエルに声をかけた。 「おかえりなさいあなた。あの、少し話が…」 「ああ、ただいま。セシル、後でいいものあげるからな。待ってなさい。どうしたんだい?」 「あのね…セシルの成長具合、どう思う?」 「え?大きくなったよね」
楓花(ふうか) 投稿者
「新しい幸せ…?」 「そうよ、小鳥さんはこれから森に行って、また新しい幸せを届けに行くの」 「大変だね…」 「そうねぇ…この小鳥さんはとってもいい小鳥さんねぇ…」 「うん…(幸せを運ぶ鳥か…私もそのようなものなのだろうか…)」 「?どうしたの?そんな悲しい顔をして?」 「え?か、悲しくなんてないよ?あ、やっぱり悲しいかも。ぎゅってして?」 「あら、今日はやたら甘えん坊さんね…はい、ぎゅー」 「わーい…(やはり気まずい…しかし…)あのね、ママ。セシルはやっぱり寂しいんだ。だからこれからはこうしたいな」 「もちろんいいわよ。ママもなんだか幸せよ。セシルも幸せを運ぶ小鳥さんね」 「そうなの?」
楓花(ふうか) 投稿者
「大きくなるの早すぎると思わないかしら…まだあの子5歳なのに、身長が120cm超えたのよ…体重も…それに元からだけど中身が…」 「それは…確かに僕も感じてるけど、大きくなる分にはいいんじゃないかな…確かに中身は…」 「ええ…」 『聞こえとるぞ…分かっとる…土台無理な話なんじゃ…90まで生きた男が女の子を演じるのは…しかし…』 「パパ〜、いいものってー?」 「ああ、ごめんセシル。これだ。開けてご覧」 「わぁ〜!うさぎさんだ!お家も!ありがとうパパ!大好き!!」 「パパもセシルが大好きさ。さ、遊んでおいで」 「うん!(これでどうしろと…まぁ、多分…)」
楓花(ふうか) 投稿者
「そ、そうか…セシルには小人さんのお友達もいるんだなぁ…凄いなぁ…でもこのドライバーはひいお爺さんが大切にしてた物でね…セシルには代わりにもっと新しくて良いものをあげるから…」 「(バカモン!それ以上の物があるか!)やだ!それじゃなきゃやだー!」 「お、おお?そ、そうか…ごめんよ、セシル…分かったから…はい…返すよ…」 「ありがと…(これがなくなったら私の唯一で秘密で楽しみの時計弄りが出来なくなるんじゃ…)」 セシルはまた家を組み立て始めた。 「手つきが子供のものじゃないぞ…」 「ええ…まるで…」 「「お爺ちゃん(様)」」 セシルは夢中でそれを聞いてなかった。
楓花(ふうか) 投稿者
セシルはとりあえず箱から家を取り出し、組み立て始めた。 「ねぇあなた…」 「あぁ…分かってる。説明書も何も見ずに完璧に組み立ててる…」 「5歳ってあんなに賢いものなのかしら?」 「セシルは特別なのかも…いや待て。セシルにドライバーなんか渡したのか?」 「いえ?そんなの渡すわけ…あら、使ってる…」 「しかもあれはお爺様の大切にしていた精密ドライバーじゃないか…物置の一番上にしまってたはずの…」 「え?あ、あの、セシル…そのドライバーどこで…?」 「え?あ…(しまった…2歳の時に暇すぎて取ってたんだ…忘れてた…)えー…お家を冒険してたら見つけてー…ごめんなさい、返します」