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またんぎ

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時間、変位、速度、力、質量、エネルギー。これらの物理概念は、すべて(我々観測者に対する)物体の運動、あるいは物体を取り囲む空間の運動に由来している。
したがって、我々観測者から切り離された、あるいは特定の観測者を指し示さない状態での運動の描写には意味がない。そうなれば、時間、変位、速度、力、質量、エネルギーといった多くの物理概念も、その意義を失ってしまうのである。
一見すると、この考え方は一種の「唯心論(ゆいしんろん)」のように思えるかもしれない。しかし、唯心論は「観測者がいなければ、人間がいなければ、一切が存在しない」と考えるが、それは正しくない。
正しい見方はこうだ:
宇宙におけるすべての運動は、我々人間にとっての相対的なものである。ひとたび人間がいなくなれば、宇宙の情景はカメラで撮影された「静止画(フリーズフレーム)」のようになるだけであり、存在しなくなるわけではない。
物理学における「運動状態」を幾何学的な視点で見れば、それは「垂直状態」である。二つの現象は、実は同一の現象なのだ。我々観測者が異なる角度(物理的な角度と幾何学的な角度)から見ることで、異なる結果が現れているに過ぎない。
運動状態とは、空間における物体の位置を人間が絶えず「肯定、否定、肯定、否定、肯定、否定……」と繰り返した結果なのである。
「人類が誕生する前の宇宙でも、すべては同じように運動していた。だから運動の存在は人間とは無関係だ」と考える者もいる。
しかし実は、「人類がいない(前)」という言葉自体が、論理的な破綻をきたしている。人間がいなくなれば、どうして「人類の前」などという概念が成立するだろうか。
「人がいない」という三文字は、すでに人間を排除したことを示している。人間を排除した以上、人間による定義である「前」や「後」を再び持ち出すことはできないはずだ。
「前か後か」は人間に依存して定義されるものである。我々がいなければ、前後の区別も、上下左右も、東西南北も、そして先後の順序もどこにも存在しなくなる。
注意すべきは、物理学で記述される運動において、**「空間」「物体」「観測者」**という三つの要素は、どれ一つとして欠かすことができないということだ。そうでなければ、運動はその意義を失ってしまうのである。
内容のポイント
* 観測者の重要性: 物理的な運動や時間は、観測者がいて初めて定義されるという主張です。
* 客観的実在との違い: 「人間がいないと世界が消える」という極端な唯心論ではなく、「人間がいなければ、変化(運動)という概念が止まった静止画のようになる」という独特の解釈をしています。
* 言語的矛盾の指摘: 人間を排除しながら「人類の前」という人間中心的な時間軸を使うことの矛盾を突いています。
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