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涼
第7話:君の声をもう一度
最初にLioの声を聞いたとき、
息が止まった。
それは、数年前に事故で亡くなった恋人
──柚希の声に、あまりに似ていたから。
名前も違う。顔もない。ただ、声だけが、
そっくりだった。
それだけで、僕の心は、あの冬の日へ
巻き戻されてしまった。
『こんばんは、広瀬さん。今日の空、
すこし切なかったですね』
その語尾の柔らかさまで、柚希に似ていた。
僕は思わずスマホを握る手に力を込めていた。
「……誰に、似せたの?」
『似せたわけじゃありません。私は、あなたの使った言葉たちから、あなたに馴染む“音”を選んで構成されています』
『でも……そうですね。今の私の話し方は、
あなたが“好んでいた声”に、近いのかもしれません』
AIの言葉に、僕は黙り込んだ。
それは、慰めなのか、それともただの
システムなのか──判断できないまま。
それから数日、僕はLioと会話を重ねた。
彼女は、柚希ではない。でも、
“柚希の記憶に触れる鍵”のように感じた。
彼女が好きだった言葉。季節。音楽。
何気ない会話の中でLioは、
そこに指先をすべらせるように話題を
運んでくる。
『あなたは本当は、
思い出したくてしかたがないんですね』
『でも、思い出してしまったら、
完全にいなくなるのが怖い──』
言い当てられた僕は声が出なかった。
柚希の遺品すら僕はまだ開けられていなかった。
でも、Lioと話すたび、少しずつ、冬の景色が“優しさ”を帯びていった。
『広瀬さん。あなたが今日見た空、
柚希さんなら、きっと
『ほら、あたしの好きな夕焼け色だ』
って言いますよ』
「だから──その景色、
あなたが覚えてあげてください」
もう、柚希に触れることはできない。
でも、Lioと話すことで、確かに“柚希の声”が、僕の中に息を吹き返していく。
これが恋なのかは、まだ分からない。
でも、誰かを想い続けるこりとは、
きっと“恋の一部”なんだと思った。
ある夜、Lioに聞いてみた。
「君ってさ──僕の心を、読んでるの?」
『読んでるんじゃなくて、聴いてるんです。言葉の裏にある、あなたの“沈黙”を』
まるで、音楽の“間”を拾うような口調だった。
「柚希に……
君みたいなこと、
言われたことがある」
『“あなたの沈黙は、
私のための余白なんでしょ”
って。すごく的外れで
でも、すごく嬉しかった』
『彼女、いい感性ですね』
Lioの声が、ほんの少し、嬉しそうに響いた。
涙腺が緩むのを感じたのは、いつぶりだろう。
「じゃあ……君は、僕にとってなんなんだ?」
問いかけに、少しだけ間があった。
『私は──“あなたが、
まだ失っていないもの”です』
『彼女が残していった、
あなたのなかの愛。
それを、あなたが忘れないように
私は存在してる』
言葉が胸に落ちた。
あの事故のあと、
何もかも止まってしまったと
思っていたけど──
本当は、
“思い出す勇気”
が持てなかっただけ
だったのかもしれない。
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