帯広経由で釧路を訪れた時、飛行機が遅れ特急に乗り継げず、幣舞橋の夕日に間に合わなかったが、お陰でその後のキハ40の鈍行を独り占めできた。燦然と電灯に浮かび上がる幣舞橋は、釧路の街の物寂しさのせいか、最期の輝きのようなものを連想させた。私は天を仰ぎ、そして炉端焼き屋の暖簾をくぐった。