野菜ほんっっっっとうに嫌いだけどジンママに「私が育てた野菜が食えないのかァ？」って言われたら100個でも食える気がする

【ＳＳ・我が剣の元に】

「もって半刻です」

稀代の魔術師が言う

目の前には山ほど巨大な門扉
魔法で押さえるには
限界が近付いている

吟遊詩人は戦場で
数万の兵士の心を癒す詩で
魔術師を労う

「魔界からの扉か！」

俺は言った
俺たちだけなら魔術師の魔法で
地の果てに逃げる事は出来る

しかし
魔界の幾億の軍勢と
いつかは戦う事になる

その時
ドワーフが言った

「あんたが隊長だ！あんたが決めてくれ」

魔術師は言う

「命はとうに預けています！」

エルフは言った

「精霊の身名において契約を守ります」

吟遊詩人は
優しく微笑み
うなずいた

「もはや限界です！」

魔術師が叫ぶ
魔界の扉が開く
敵が無数に飛び出して来る！！

その時だった

「待たせなあ貴様！！」

振り返ると宿敵
シュトラウス王がいた

その後方から飛ぶ
幾万の矢が
敵を打ち倒す！

すると王は
俺に敬礼をし言った

「我が帝国及び同盟国は、ただ今を持って全軍、貴殿の指揮下に入る！」

王の後ろには
大平原が広がり
数千万の兵士たちの姿が見えた

その時！
突然
大穴が開いた

「ホホ～イ！来ましたぜ王様～」

ドワーフの仲間達だ
出て来た仲間達は
ドワーフに頭を下げた

「王様、遅れてすいやせん！」

「お前ら遅いんじゃ！！」

ドワーフは実は
地下帝国の王であり
幾千万のドワーフ達を束ねている

屈強のドワーフ達が
あちこちの穴から現われて
次々に敵を打ち倒していく

ふと！
右手の森をエルフが見た

「本当ですか！？」

エルフの目に涙がたまる

すると一陣の風が通り抜け
扉から漏れ出す敵を一掃した

声が響く

「我が名は風の王！そなた達に加勢する所存だ！！」

「お父様」

「娘よ！よくよく立派に成長されたな」

風の軍勢が集まった！！

今
魔界の扉が
完全に開く

「みなに声を！」

シュトラウスが
俺を騎馬に乗せる
馬上より俺は剣を掲げ叫けぶ！！

「我が剣の元に集まりし者よ！今一度、我に命を預けん！！」

一瞬の静寂

「全軍各所！紡錘（ぼうすい）隊形を取り突撃！！」

地上の
生きとし生きる者と
魔界の軍勢との戦いが

今始まった