あちゃー‥‥｜黒チワの投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

《合作作品》
@モ! ×あお
「地上のお星」

（モ！）
ぼく、お星
お空にいるの飽きちゃった
たまには地上に遊びに行こう

大きく丸いお母さんはいいました
坊や坊やお待ちなさい
まずは空から　見つけてご覧
お友達になれそうな子を

うんと、ぼくは頷いた
空から大地を眺めるよ！

あ、お友達だ

コロリン丸い
畑のお友達は言いました
わしはキャベツでお星じゃないよ

そうなんですね
お星はすこし悲しくなりました

あ、お友達だ

ころりんまん丸
シマシマのお友達は言いました
あたしはスイカでお星じゃないよ

そうなの？
お星はますます悲しくなりました

今度こそお友達だ　光って丸いよ　間違いない

海の友達は言いました
それはあたいの宝もの真珠よ
あたいはアコヤ貝、お星じゃないわ

お星は胸が張り裂けるほど悲しくなりました
どこにもお友達がいないの？
えーん　えーん
涙が止まりません
その涙が地上に降り注ぐと

ピチョリ　キャベツはオクラになりました
「わしはこの通り畑のお星さ」

ポトリ　スイカはスターフルーツになりました
「あたしはスターフルーツ　星の果物　果物のお星さ」

チャパリ　アコヤ貝はヒトデになりました
「あたいはヒトデ　海のお星さ」

お星がたくさん嬉しいな

空のお星は涙を拭いて　流星になり
オクラ、スターフルーツ、ヒトデと遊んだよ
みんな仲良しお星型
これは、お友達が欲しいお星の願いがつくったの

（あお）
お星は　たのしかった
オクラと　スターフルーツと　ヒトデと
みんなで　仲良く　くるくる回って遊んだ

「お友達が　できた！」
「みんな　お星になってくれた！」
うれしくて、空に向かって　また泣いちゃった

でもね――

その夜、オクラが　ひそっと言ったの

「わし、本当はキャベツのままが、すきだった気がするんじゃ……」

スターフルーツも　ぽつり

「なんか、スイカの甘い種、なくなっちゃったみたいなのよね」

ヒトデも　しょんぼりして

「わたし、真珠をなくして　ちょっと寒いの……」

お星は　はっとした
「ぼく、うれしくて……君たちが“星になってくれた”の、うれしくて……」

けれど　それは
“そのままの君たち”じゃなかったかもしれない――

お星は　もういちど　泣いた
今度は　自分のためじゃなくて
“変わってしまった君たち”のことを思って

すると、不思議なことが起きた

ぽたん、ぽたん
涙がまた地上に落ちて
星の姿は　すこしずつほどけていった

ヒトデは　アコヤ貝に
スターフルーツは　スイカに
オクラは　キャベツに

もどっていった

お星は　ゆっくり言った

「ごめんね。ぼくの願いが、君たちを変えてしまった」

でも、キャベツは笑って言ったよ

「わしはキャベツじゃが、星の時間も楽しかったぞ」

スイカは、たねを数えて言った

「私はスイカ。星のかたちも、いい思い出よ」

アコヤ貝は波にのせて言った

「今度はあたしの願いで、君を真珠にしてみようかしら」

みんなで　笑った

そうして、お星は知ったのです

ほんとうの“お友達”っていうのは、
“変えてくれる”人じゃなくて、
“そのままでも、変わっても、どちらも受けとめてくれる”人のことなんだと

#そのままの君が好き#ともだち#ことばりうむの星#響き合う声たちイベント#自由合作アンサンブル

𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸
🎼編集後記🎼
（モ！）
ぼくお星。
このお話は最初は単純な
なんのテーマもない話だったの

でもね、あおさんが
お友達とは何か？
という深いテーマに掘り下げてくれたんだ！

本文よりおそらく長いであろう、
長文をコメント3つ分くらい
ぶち抜きで作ってくれたよ！

ありがとう。あおさん。おかげで、
キャベツさんとスイカくんとアコヤ貝さんとは
今でもお友達なの

（あお）
キャベツは？　スイカは？　アコヤ貝は？
みんな、それぞれに仲間や家族がいたんじゃないかな。
お星になっちゃって、本当に幸せだったのかな？

――ともだちってさ、
「違ったまんま」でも、きっとなれるはず。

そんな気持ちで、モ！さんの物語にコメントで
「続きの物語」を書いたのが、このお話です。

モ！さんとは、投稿⇔コメントでたくさんの創作を重ねてきました。
これは、いいお話に仕上がり、私たちも大すきなお話なので
今回、再投稿させていただきます。

みなさんは、どう感じられましたか？