どうにも消化出来ない話を此処に置いておきます｜さりぃ🌟の投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

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投稿

さりぃ🌟

2025/07/04

どうにも消化出来ない話を此処に置いておきます

程よくモテる人なんだろうな
彼の第一印象はそんな感じだった
スタイル良し、顔面良し
控えめな話し方で好みが分かれる所
女性には不自由しなさそうな
そんな人に見えた

私は体格の大きなゴリゴリの漢が好きで
少し俺様の強そうな男にしか興味がなかったから
彼の事は何とも思わなかった

彼はとても優しかった
私のひとつひとつの疑問に丁寧に答えた
私がひとつふたつと指を数えて話をすれば
彼もまたひとつふたつと指を数えて説明をする
同じ仕草で答える姿が何だか変な感じがしたけど
決して嫌な気はしなかった

私は人より動作が遅く、それに劣等感を持っている
人は私の動きを見て叱責する
だから先に謝る癖がついていた
「すみません、段取りが悪くて」
傷つく事を恐れるあまり、自らを貶める
いつものように言葉を吐いた
すると彼は言う
「丁寧ですね」
あぁ、気を遣われた
そう思った私はどうでもいい言い訳を口にする
「まだ仕事が始まったばかりなので、動きが少し鈍いようで…すいません」
すると彼は言う
「いや、丁寧ですね」と
本当にそう思っているのだろうか
半信半疑でその言葉を受け入れる
それは私の中で僅かながらの好意が芽生えた瞬間だった

偶然と言えばそれまでの話だが
何かにつけては彼とすれ違う
時間外のロッカールームで無くしものを探していたら
何処からともなく現れる
「何かあったらいつでも相談してください」
そんな言葉をかけてくる

ある日
仲の良い男性と話して別れた直後に彼が正面からやってきた
普段は会釈程度しかしないのに
声を掛けてきた
「さっきの件なんですが…」
呼び止めて話す程の内容でもないのに
もしかして、彼も…

そんな事が重なって
私の気持ちも少しずつ強くなっていく
でも…

彼は私よりも遥かに年下だ
勘違いにも程がある

世の中の基準とは
一般的な常識とは

自問自答ばかり繰り返していた
全てが怖かった
確かめる勇気なんてなかった
常識や世間体を重ねてみたら
私はあまりにも醜い姿をしている

怖かった
でも
好きになった気持ちまでは否定したくない
それは
今、真っ直ぐに恋をする誰かと同じ
人を好きになった事、それ自体は
否定したくない

今でも彼を好きだと思う
だからといって何かできるわけでもない
あの時どうすべきだったのか
今更ながら思い返してしまう

みなさんもどうか
悔いのない人生を

#後悔