待って、ちょこもなか2人ともデコ出しなの？！｜そにの投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

3年前の8月、100歳の誕生日を迎えた女性。

100歳になってからも庭仕事を頑張ってしていた方。腰も膝も、庭仕事を行うためかのように変形して小さい身体。

ずっと訪問診療で伺ってたけど、7月上旬から心不全が悪化して入院。ここ数日は食事は取れず、浮腫んで点滴も入らず、せめて穏やかにと病院で過ごす日々。

午前中の訪問診療の途中、その女性の家によってご家族にお願いして、お庭のミニトマトを数個頂いてきた。
まだ収穫には少し早くて小さく、やや青い。

訪問診療の後病棟に帰って、トマトをお届けした。

この病院では訪問診療の担当医だった僕は、入院中にあまり関わることはなかったけど、久しぶりに伺うと笑顔を見せてくれた。

「久しぶりだね、暑いのに頑張ってるんだね」と小さな声で話してくれる。
1月弱お会いしてない間に、ずいぶんと浮腫んでしまっている様子だ。

『お家のトマト、少し持ってきましたよ。』とお渡しすると、浮腫んだ手に数個のミニトマトを持って愛おしそうに見つめる

食べられないのだけど、両手にもったとれたてのミニトマトを少し顔に近づけて香りを確かめ「今年は、梅雨が短かったのね」とポツリと話される。

「ありがとう。こんなにして貰って、幸せだね」と笑顔を向けて、その後眠ってしまった。

8月のお誕生日は難しい。
素敵な素敵な、こんな風に歳を重ねていきたいと思う方。
どうか「幸せだね」と感じたまま過ごしていただきたい。