好きな歌と評が出来る歌は違うと思いつつ漠とした眠りの合ひ間蓮を感じ水は水であることを思ひ出す/金田光世『遠浅の空』おりはじめたのはいつ頃だらう冬の底見上げる景色に気が遠くなる/同令和二年ゆつたりと煮えるやうに咲き桜は溶けるやうにして散つた/同