帰ってきたことが嬉しくて内容入ってこない｜りらりの投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

訪問介護から介護施設に、一瞬だけ転職した時の話。

数年訪問で働いて、経験のために施設でも働いてみたいと思い転職をした。
ショートステイに行った利用者さんが怪我をして帰ってくるという事が何件かあり、不思議に思っていたという事もあって特養を選んだ。

初めに驚いたのは、入居者さんへの接し方や距離感。
子供に話しかけるような声掛け、
頭を撫でる等のスキンシップ、
施設ケアマネでさえも入居者さんに抱きつく始末。
要望に対して全て｢ちょっと待って｣というのも驚いた。

驚いてる私を見て、職員は『私達は家族だから』と言ったが…

今この状況を家族が見たらどう思うかな。
という場面が、いくつもあった。

怪我の事も気になっていたので、ヒヤリハットや報告書を見させてもらった。

状況は大体、
移乗時、脚が引っかかっているのに気が付けなかった。
トイレ誘導時、他の入居者さんからのコールがあったので車椅子のブレーキを掛けて待っていてもらっていたら、本人が動いてしまっていた。
机へ車椅子誘導していて足元が見えずに机の足にぶつかっていた。
服薬ミスも多く、ボードの隣の人のを飲ませてしまった等かなりあった。

驚きはその報告書の内容。
〇事故のあった日付、状況内容、事後対応
︰記入

〇事故に対し感じた事、改善策
︰「あーって思いました。」

〇家族への報告、家族からの返答
：「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。」

職員が言ってた。
『私達はオープニングから長年ずっと働いてる。雰囲気も良いし職員も入居者さんも良い人ばかり。』

…そりゃそうだろうなと思った。
入居者さんが文句なんて直接言うわけがない。
言ったらどうなるか。分からない人達ではない。

事故を起こしても、本人からも家族からも苦情は無く、
「ご迷惑をお掛けしました。」

2週間で辞める事を伝え、1ヶ月で退職した。

居宅が良くて、施設が良くないという事が言いたい訳じゃない。
多人数での共同生活、少ない職員で出来る対応の数は限られてしまう。
居室にセンサーが付いていても見えない所での安全確保は難しい。

職員と入居者のみの閉ざされた空間で、
色んな感覚が麻痺していきそうで
怖くて辞めた。