中央線の西荻窪駅で巨大な花束を抱えた男性が乗車してきて、国分寺駅で慌ただしく降りて行ったのだけれど、その花束は誰に渡されてどんなドラマが生まれるんだろうか。などとぼんやり考えていたら、目的地の立川駅を降り過ごしていた。車窓からは絶望的に閑散としたあの青梅線特有の風景が流れてゆき、約束の時間にはもう間に合いそうもない。