金庫問題に立ち向かう6人の挑戦記｜GRAVITY(グラビティ) SNS

共感で繋がるSNS

投稿

あき

2024/11/30

【人に対する目からの情報は信じてはならない】③

６人を部屋に集めて

「しばらく銀行の夜間金庫が使えなくなります。仕方ないので売上をお店の金庫に入れます。あなた方は十分に警戒して、少しでも怪しい動きがする人がいたら教えてほしい」

博打狂いは目の前のお金は我慢できなくて取るとふみました。そして、６人全員に一斉に言うことで、犯人は自分が取っても他の５人の誰かだと思うだろうって考えることを予想しました。
そして、その金庫は小型カメラで監視しました。

私が赴任した当初、先方の経営者から、１人の男子従業員を使えないからあきさん、切ってくださいと頼まれました。
私は不正したのならともかく、採用した以上、能力で人を切ることはしません。これは一貫した私の考え方ですので、初日全従業員に

「今いるメンバーでこの会社の売上を伸ばしていきます。私は不正以外で人を切ることはしません。だから私の指示に従ってほしい。納得できなかったら、私に質問しに来てください。結果には必ず原因がある観点から必ず説明します。ただ納得できなくて、あるいは私に不満でここを去るのは止めません」

先方の経営者が切ってほしいと言った従業員は、少し低知能なのでしょう、計算や事務作業、接客ができませんでした。それで１日中ほとんど雑用や掃除をやらされていました。私は彼に

「私はあなたを辞めさせることはしません。ただこの会社が儲からないとあなたに給料を払えなくなるってことは覚えていてください」

その彼が走ってきて

「あきさん、木村さんが、Aさんの上着から財布を取りました。俺、見ました」

彼は勤務時間中、事務所、店内をあちこち掃除しているのであらゆる場所にいて、決まった場所にいません。だから木村さんは彼がいることに気づかなかったか、いても普段バカにしていたのでばれないと思ったか。

木村さんの所にすぐに行き、今までのことで責任を問い詰めることはしないので、この会社と貴方の関係は過去に遡って無かったことにします、と解雇。

後年知った話は、木村さんは私に面接にしにきた時点で、不動産詐欺で前科２犯でした。その後また何かの詐欺で逮捕され、刑務所に収監されたようです。