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あき
前妻が志摩半島出身でしたので、かつて私は伊勢うどんを口にすることがよくありました。彼女の実家、といっても両親はいなかったのですが、波切にあって、その家に所在のわからない彼女の弟が勝手に抵当権をつけたことでけっこう頻繁に行きました。結局、その弟は終始所在不明で、ただ反社と関わりがあったのでもうどこかの山中に埋められているだろうとのご近所の方々の噂でした…そんな話をなんにもない街の人たちがさらっと口にするので、田舎は怖いなと思いました。
街中の食堂にあった、伊勢うどんが美味しかったです。
もちろん、最初にここで食べたらびっくりしたかもしれませんが、前妻が甘ったるいタレにこしの無いうどんをよく作ってくれたので慣れていたのでした。
私は、前妻が料理を作ってくれても「美味しい」と言わない夫でした…だからこそ置き手紙していなくなったのです。
伊勢うどんを見る度に思い出します…
そして、それが自分への戒めとなります。
ちなみにこの伊勢うどん、東京風なのか、甘くもなく少しこしのあるうどんでした…


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