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MBTI（マイヤーズ・ブリッグス・タイプ指標）は、ユング心理学の「タイプ論」を基に開発された性格診断ツールで、人の心の働き（外向/内向、感覚/直観、思考/感情、判断/知覚の4つの軸）を理解し、自己理解を深めるためのものです。ユングは「心理学的類型論」で人の基本的な心の傾向（8つの心理機能）を提唱し、これをブリッグス親子が発展させ、現代のMBTI（16タイプ）が誕生しました。MBTIはユングの理論を応用しつつ、より実用的な自己理解の「羅針盤」として機能し、タイプ分類自体が目的ではなく、自己成長や他者理解を促すことを目指します。
ユング心理学のタイプ論とは？
目的: 人間理解、自己理解、他者理解を深め、より良い人間関係を築くための「心の羅針盤」を提供すること。
基礎: 1921年の著書『心理学的類型』で発表された理論。
核となる概念:
態度: 外向（Extraversion）と内向（Introversion）。
心理機能: 以下の4つ。
感覚 (Sensing): 現実的・具体的情報を認識する。
直観 (Intuition): 全体像や可能性、未来を捉える。
思考 (Thinking): 論理的に判断する。
感情 (Feeling): 価値観に基づいて判断する。
8つのタイプ: 「外向/内向」と「4つの心理機能」を組み合わせた8つの基本的な心の動き（例: 外向思考、内向感情など）。
MBTI（マイヤーズ・ブリッグス・タイプ指標）との関係
開発: ユングのタイプ論を応用し、キャサリン・ブリッグスとイザベル・マイヤーズが開発。
特徴:
ユングの「態度」と「4つの心理機能」に、「判断 (Judging) / 知覚 (Perceiving)」という第4の軸（外部への接し方）を追加。
これら4つの軸の組み合わせで16の性格タイプに分類する。
目的の違い: ユングのタイプ論は概念的な理解を深める一方、MBTIはより具体的な自己理解ツールとして発展。
注意点: ユング心理学では「タイプは固定的なものでなく、成長とともに変化しうる」とされますが、MBTIは「生まれ持った傾向」を捉える側面があり、解釈には注意が必要です。
まとめ
MBTIは「ユングのタイプ論」という確かな理論的背景を持つ、自己理解のための実践的なツールであり、自身の心の働き（認識・判断の仕方）を理解し、より豊かな人間関係や自己成長に役立てることを目的としています。