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仁智

2025/12/05

🎢 心のジェットコースター～双極性障害の詩～
ぼくらの心には、いろんな気持ちが宿る。
喜びや悲しみ、それらはふつう、なだらかな坂道。
でも、ある心には、特別な道があるんだ。
🚀 第一章：空へ舞い上がる時（躁）
ある日、心が急に、ロケットみたいに加速する。
燃料満タン！天高く、勢いよく飛び上がるんだ。
「すごい！なんでもできる！」
そんな無限の力が、あふれて止まらない。
夜空を越えても、眠らずにアイデアが光る。
言葉は、弾丸みたいに速く、次々飛び出す。
世界は、まるでゲームの主役になったみたいに、
すごくキラキラして見える。
でも、この速すぎるロケットは、
時に危険な場所へ突っ込んでしまう。
誰かを傷つけたり、お金を使いすぎたり、
あとで「なんでだろう？」って、自分が驚くようなことを。
これはね、心が「興奮という名のギア」に、
ガチッとはまり込んで、抜けない状態なんだ。
エネルギーが、ありすぎて、抑えきれない。
それが「躁（そう）」、心のロケットだ。
🌊 第二章：海の底へ沈む時（鬱）
ロケットの燃料が尽きたら、今度は深海。
光も届かない、暗い、深い、海の底へ。
体も心も、鉛（なまり）のブーツを履いたみたいに、
重くて、重くて、動けない。
大好きだったものも、色をなくして、灰色に見える。
「ぼくなんて、いてもいなくても…」
そんな冷たい水が、心を満たしていく。
眠っても眠っても、疲れは取れず、
ごはんの味も、もう分からない。
誰かに話しかけられても、何も返せない。
これはね、心が「停止という名のギア」に、
深くはまり込んで、動けない状態なんだ。
エネルギーが、全部、吸い取られてしまったみたい。
それが「鬱（うつ）」、心の深海なんだ。
🎢 第三章：ジェットコースターの運転手
双極性障害は、この**「ロケット」と「深海」**を、
自分の意思とは関係なく、行ったり来たりする病気。
まるで、感情のジェットコースター。
速すぎる上り坂と、落ちていくような下り坂。
その運転手は、本当は自分なのに、
なぜか、ハンドルが効かなくなってしまうんだ。
それは、心の奥にある**「脳の仕組み」が、
感情のバランスをうまく取れないから。
君が悪いわけじゃない。
心の電気信号が、時にショートしたり、
逆にバッテリー切れ**になったりするようなもの。
🛤️ 第四章：レールを安定させる力
このジェットコースターのレールを、
少しでもなだらかにするために、
薬という**「安定装置」**がある。
薬はね、魔法じゃないけれど、
ロケットのスピードを少し緩め、
深海の底から光を差し込ませてくれる。
「心のレール」を、できるだけ真っ直ぐに保とうとする力。
だから、もし君の心が、
このジェットコースターに乗っているなら。
一人で怖がらないで。
信頼できる**大人（先生や医者）**に、
「ぼくの心、今、すごいスピードで走ってるんだ」とか、
「深い海の底にいるみたいなんだ」って、
どうか、伝えてほしい。
決して、弱いからじゃない。
心のレールを、安全に保つための勇気なんだ。
自分自身の心というジェットコースターの、
**一番の理解者は、いつだって君自身だから。**

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