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あこ

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『プロジェクト・ヘイル・メアリー』(上)(下)
アンディ・ウィアー/著
早川書房

映画公開も迫り、今1番盛り上がっているSF。
せっかく読んだからこの機会にレビューしてみようと思ったのだが。
とにかく、何を書いてもネタバレになってしまいそうな物語である。この話はネタバレしたら、面白さは半減してしまう。
オーケイ
ネタバレせずにトライしてみよう。

書けるのは、アストロファージの特性、恒星の光度変化、天文データ、船内構造、人工冬眠システム──
すべてが“実在するかもしれない”レベルの科学描写。
そしてその科学描写が、ストーリーの土台として機能している。科学への強い信頼が感じられる。

記憶喪失の主人公グレースは、ある日宇宙船の中で目覚める。最初は「2たす2は?」の質問にも答えられない。

グレースはとにかく計算しまくる。計算して計算して、トライして、挫けずに計算する。
思い出す。前向きに考えて、トライする。
ワオ、道が開ける。
そして、ある日を境に運命が大きく、まさしく大きく!変わっていく。

「面白い小説」に面白い以上の賛辞は必要ないのではないか?
この小説は確かに面白いのだ。
下巻は、ちょっとご都合主義だなぁ、とも思うが、エンタメとしては良いのではないか。
もしかして、映画化を前提にして書かれているのかもしれないな、とは思えた。
SF初心者にこそお勧めしたい。
ラストも感動的。

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