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天月 兎
【おまけ】ある日の騎士団 13
これは、アドニスがまだサフラニアの歴史について知らなかった頃の話である。
彼の師であるルーヴェリアは、王命でもない限り永遠に仕事を続けるような人間だが、年に一度、必ず三日間だけ休暇をとることがあった。
不思議に思っていたアドニスは、何をしているのか気になり、彼女に許可を得てついていくことにする。
何も面白いことはないですよ、そう言いながらも同行を許可してくれた。
行ったのは、馬を使ってサフラニアから北西諸国、そして西側の山脈を抜けてテフヌト族領まで行き、山脈を帝国側に迂回してサフラニアに帰る、だけだった。
途中途中公道の端に留まり、彼女は風景を眺めて走り去っていく。
国の近場だし、ただの遠出には見えない。
野営中に聞いてみた。
アドニス「師匠」
ルーヴェリア「ルーヴェリアです、殿下」
アドニス「師匠」
ルーヴェリア「…はい」
アドニス「この旅は一体何が目的なのですか?」
するとルーヴェリアは遠い眼差しで炎を見つめながら答えてくれた。
今まで通ってきた道の全てが、かつては戦場であったこと。
今ほど運搬技術のない中で、戦死した兵士の死体を連れて帰る余裕がなかったこと。
そこで選ばれたのは、鎧ごと死体の腐食を早め、肉も、内臓も、骨も、全て土に、風に乗せて自然へ返すことだった。
ルーヴェリア「つまりこの道、或いはウェス・トリステスの大地全てが、戦死した英霊達の墓場なのです。私は停戦が結ばれたあの日から、毎年祈りを捧げにこうして遠出をしています」
アドニスは絶句するしかない。
自分たちが今、死体の上に立っているのと同じだという事実に。
故に、静かに野営の炎を見つめる彼女をただ見ていることしかできなかった。
だが彼女は表情と裏腹にある疑念を抱いている。
上手く言えない焦燥感。間違った選択をしている予感がする。
しかしそれは今考えても仕方のないことだ。
今はただ、かつての仲間のために祈りを捧げよう。
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みやま
#ダイ感想会
18話、ヒュンケルの回想シーン『ありがとう獣王』のセリフと握手は旧作アニメで端折られてしまったので令和版の今回が原作マンガから初のアニメ化です!
原作でも好きなシーンなのでここを削らずちゃんと描いて頂けたことだけでも令和版ダイ大には感謝しかありません……✨

あらあ

僕でぇ

まむる

ケイマ
Rayでやりきって即離脱した

ぱんだ
娘に合いそうなトイトレの絵本でも探そう

ルイボ

ピノコ

沖津細(
今回は解説で実際に戦うわけじゃないのに緊張がすごいわ…!

みけ
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