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おおみや

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“Loving is not just looking at each other, it's looking in the same direction.”

サン=テグジュペリの言葉である。
“loving”の捉え方は人それぞれだろうが、私はこの言葉に深く納得した。
それと同時に、鳥たちの求愛行動を思い浮かべた。

例えば「タンチョウ」は、雪原でオスとメスが向き合って舞う。
「アホウドリ」は、オスとメスが交互に嘴を鳴らし合う。
「文鳥」は、オスもメスも、自分と同じダンスができる相手を探す。
彼らの目的は、ただ相手と見つめ合って絆を確かめることではない。
鳥類の求愛行動の本質は、動きを合わせ、同じ行動をすることで協調性を生み、愛を深めていくことにある。

「おしどり夫婦」の言葉で有名な「オシドリ」は、繁殖期になるとオスとメスが寄り添い、同じ方向に泳ぐ。
この姿こそが、「おしどり夫婦」の語源となったともいわれる(「一生添い遂げる」というイメージは、語源的にも鳥類学的にも正確ではない)。
実際のところ、これは求愛行動というより、社会的な要因による行動であり、オシドリに限らず他の水鳥にもよく見られるものだ。
しかし昔の日本人は、並んで同じ方向を見つめるオシドリの姿に、愛し合う人間の姿を見たのである。
表現は違えど、『おしどり夫婦』の言葉が言わんとすることは、はじめのサン=テグジュペリの言葉と重なるのではないか。

著名な作品を生み出した人の言葉や、壮大な自然の営みに触れるとき、私は自分がとんでもなくちっぽけな人間だと気付く。
そして、自分が、なんと大きな、偉大な知恵に囲まれて生きているのだろうと思い、ワクワクする。
私が日ごろ考えたり悩んだりしていることの多くは、既に誰かが言葉として残してくれているし、自然の世界に目を向ければ、答えは当たり前のように示されている。
いま、私が考えていることは、もうきっと誰かがどこかに答えを残してくれている。
世界は、キラメキに満ちているのだ。
これだから、私は「知ること」をやめることができない。
そのキラメキを集め続け、いつか私も、遠い未来を生きる私のような人に、何かの答えを遺せる人になりたい。

そしてもちろん、サン=テグジュペリの言葉や鳥たちが示してくれているように、大切な人と未来を創造しながら、愛を育める人にもなりたい。
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