世界樹3、初期パーティにファーマーを入れた事をうっすら後悔し始めた　でもせめて第一層くらいは初期パーティでクリアしたい

【時を跨ぐセールスマン１】

※これは過去の婚活をまとめた「まる婚活」シリーズの続きになります。過去投稿はこのアカウントをフォロー →#まる婚活からご覧ください※

疲れた。
前回のお見合いで思った以上に疲弊していた。

30代の女は需要が無い。
心底そう思わされるお見合いは本当につらい。

相手に悪気が無いのだとしても。
悪いのが30代になるまで結婚できずに売れ残り続けた自分だとしても。

そんなある日にお見合いの申し込みが来た。
プロフィールを見ると、前回の男と住所地が酷似していた。

『あの…』

勇気を出して結婚相談所のおばちゃんに連絡をする。

『この住所の人、お断りしたいです…』
「何でよ？」

『だって、お見合いの場所…　前回と同じ会場ですよね？』

前回のお見合い会場は私の家から一時間、彼の家から二時間の場所にあった。
今回の彼も住所はほぼ同じ。同じ条件下なら、お見合い場所も前回と同じ店しかない。

『また、「どうして俺がこんな辺鄙な田舎に来なきゃならないのか」って言われます…』

「あのねぇ…　あんたも行けない場所に行けって言うなら分かるわよ？
　女の為に会いに行けない男なんて願い下げでしょうが！」

おばちゃんは毅然とした態度で続ける。

「前回の男性が遠い場所を嫌がってた理由って何？
　おおかた運転時間か、運転距離か、ガソリン代でしょ。

　女性の為に時間も割けない男は結婚そのものを止めるべき！
　運転距離が恐い男はこの車社会で通用出来ないから止めるべき！
　ガソリン代をケチるような男は女性への支払いに渋るから止めるべき！
　そもそも女性と出会って、最初の一言に文句が出る時点で止めるべき！！」

いつも以上に攻撃的やん。

「結婚したらどっちの実家にも顔を出すことはあるんだから、女も男も自力で運転できなきゃ駄目でしょ！」

『た、確かに…』
「文句言う時点で心の狭い人間です！　問題外だからヨシ！」

お、おう…。

「じゃあ次のお見合いも前回と同じ場所ね！」

そんなわけで、今回もやっぱりちょっと遠いお店を選ぶ。

この人にも文句言われたら嫌だなぁ…　というか、疲れたなあ…
内心、そんな気持ちが渦を巻く。

そうしてお見合い当日がやって来た。

端的に言おう。
今回の彼は約束の時間に来なかった。

※続きはフォロワー限定公開になります※