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詩音

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「責任の本質」 2
リビングが静寂に包まれた。

シンとニックは、目の前の少年を見つめる。

「俺は……間違ったことを言ったかな?」

将太の言葉は、真剣だった。

本当に、自分の考えが正しかったのかを
確かめたかったのだ。

しばらくの沈黙の後、シンが静かに口を
開いた。

「……お前の考え方は、間違ってはいない。」

将太は驚いたように顔を上げる。

「でもな、正しいことを言えば、
全てが解決するわけじゃない。」

「……どういうこと?」

シンは少し考えるように腕を組み、
ゆっくりと言葉を選ぶ。

「お前は、『犯人探しなんて意味がない』と思ったんだよな?」

「うん。」

「確かに、それは一理ある。
でも、責任を追及することには、
それなりの意味もある。」

将太は眉をひそめた。

「だって、犯人探しをしても意味がない
じゃん。過去にばっかり囚われて、
前に進めない。」

「そうだな。でもな、“なぜ”過去に囚われる必要があるのか、考えたことはあるか?」

「……?」

「誰が悪かったのかをはっきりさせることで、“次にどうすればいいか”を考えられることもあるんだ。」

将太は、黙り込んだ。

「例えば、お前が今、軍で訓練を受けてるとする。そこであるミスが起きた。
作戦が失敗したとする。そのとき、
“これからどうするかが大事だから、
過去のことはどうでもいい”って言われたら
どう思う?」

「……それは……」

「問題の原因を突き止めることで、
同じ失敗を繰り返さないようにする。
それは”前に進む”ために必要なこと
なんだ。」

将太は、少し納得したように頷いた。

「じゃあ、やっぱり俺が言ったことは
間違ってたってこと?」

「いや〜、そうじゃないよ〜。」

横で聞いていたニックが、
ゆるい笑みを浮かべた。

「将太は、“責任を押し付け合うこと”に
怒ったんでしょ?」

「……そう。」

「責任を追及すること自体は大事。
でもね〜、“押し付け合い”になると、
それはただの逃げだよ。」

「逃げ……?」

「うん〜。“俺は悪くない”っていう言い訳をしたいだけ。誰か一人を犯人にして終わらせようとするのは、問題の本質を見ようとしていない証拠だね〜。」

シンがゆっくりと頷いた。

「責任を押し付け合うだけじゃ、何の解決にもならない。でも、責任を”認める”ことができれば、そこから先に進める。」

将太は、考え込んだ。

「……じゃあ、俺はどうすればよかったんだ?」

シンは、静かに微笑んだ。

「お前の考え方は間違ってなかった。
でもな、“どう伝えるか”が重要だったんだ。」

「どう伝えるか……?」

「“犯人がいるとしたら全員だ”って言い方だと、結局、誰も責任を認めないままになっちまう。」

「じゃあ、なんて言えばよかったの?」

「“みんながこの問題に関わっていたのは確かだ。でも、大事なのは、これからどうするかを一緒に考えることだ”……そう言えば、少しは違ったかもな。」

将太は、ゆっくりと頷いた。

「……そっか。」

ニックがふわりと笑い、肩を叩いた。

「ま、次からは言い方を工夫すればいいん
じゃない?」

「……うん。」

シンとニックは、納得した様子の将太を
見て、安心したように微笑んだ。

“責任”とは、ただ押し付けるものではなく、受け止めて、未来に活かすもの。

それを、少しでも理解できたなら——今日の出来事も、決して無駄ではないはずだった。
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コメント

詩音

詩音 投稿者

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ありがとうございます😊 よくある アルアル〜ネタですねぇ〜[笑う]

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ぐっさん

ぐっさん

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過去の事としっかり向き合って、そこから今後の事を考えられるようになると成長しますよねっ笑 将太くんも勉強になりましたねーっ笑

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