共感で繋がるSNS
GRAVITY(グラビティ) SNS

投稿

天月 兎

天月 兎

サフラン色の栄光──不滅より終焉を贈るまで
第一話

四季彩豊かなサフラニアの暑い夏の日。
ルーヴェリアは王命を受け、城内にある騎士団の訓練場に来ていた。
「今年で6歳になる第2王子に、剣を教えてほしい」
サフラニアは戦の歴史が長い国家でもある。
停戦しているとはいえ帝国や魔族が再び侵攻してくることもあるかもしれない。
いつ戦いが起きても良いように、との王のお考えの元らしい。
大人相手の訓練ならばいくらでも行ってきたが、子供相手に務まるものか?
どのように対応しようか。
そんな風に思案していると、小さな足音が駆け足で近寄ってきた。
自分の目の前で止まった足音は、やけに華奢な体つきのちびっ子だ。
アドニス「初めまして!第2王子、アドニス・ラグラッツ・サフラニアと申します!お稽古、よろしくお願いします!師匠!!」
ぺこりと頭を下げた小さな体に目線を合わせるよう膝を着く。
ルーヴェリア「ルーヴェリア・シュヴィ・ヴィルヘルムと申します。第2王子殿下。」
ルーヴェリアは1呼吸間を置くと、アドニスに頭を上げるよう促した。
そして翡翠色の彼の目を見て言葉を続ける。
ルーヴェリア「良いですか殿下。私は貴方の師となりますが、あくまでも立場は貴方の方が上にあります。私は貴方の配下です。無闇に頭を下げる必要はありません。私のことはルーヴェリアとお呼びください」
アドニスはキラキラした目をそれはもう更にキラキラさせて大きく頷いた。
アドニス「はい!師匠!」
ルーヴェリア「ルーヴェリアです、殿下」
アドニス「はい!師匠!」
……………。
数秒間の沈黙の後、ルーヴェリアは自分専用の訓練場に案内した。
ルーヴェリア「此方が、本日より殿下にご使用いただく訓練場です」
アドニス「こ、ここが?お城、2つくらい入りそうなくらい広い…」
高い外壁に囲まれたその場所は、ルーヴェリア専用とされるにはあまりにも広すぎる場所で、アドニスの感想通り城2つ分はある。
外壁は所々にひび割れた箇所があり、まばらに穴が空いていた。
穴から見るに、外壁も大分に分厚い。
ルーヴェリア「感嘆されているところ申し訳ないのですが、殿下には早速訓練を受けていただきます」
何をするの?とアドニスが問うと、彼女は淡々と説明をした。
ルーヴェリア「まずは体力作りと痛み慣れをしていただきます」
アドニス「痛み…慣れ?」
ルーヴェリア「はい。戦場に出れば負傷は避けられません。痛みに耐えながら戦わなければならない事の方がほとんどです。ですのでまずは痛み慣れが必要なのです」
アドニス「分かりました!」
と言ったものの、どうしようか。
流石に木剣を使うと内臓を潰して殺してしまいかねない。
重いものほど殴った時の威力は大きくなるからだ。
魔術で治癒は出来るが、即死してしまっては流石に蘇生は不可能。
軽くて、ある程度使いやすいものといえば……。
ルーヴェリアは暫く考えた末、近くに生えていた木の枝をポキリと折った。
これを使おう。
これが折れない程度の力加減なら、多分殺してしまうことはない。
ルーヴェリア「今からこの木の枝で貴方を叩きます。叩かれたら外壁に沿って走ってください。1周ごとに叩きます」
アドニス「は、はい!」
大きく返事をしたものの、木の枝なんかで叩かれて痛いのだろうかと考えていた彼は、
彼女の腕の一振に全力で後悔させられた。
強烈な痛みが全身を駆け抜けたと思った次の瞬間、気が付けば体は外壁に叩きつけられていた。
壁からは数メートルくらい離れていたはずだ。
あまりの出来事に驚愕しながら目を開ければ、もう目の前に彼女が立っている。
ルーヴェリア「さあ殿下、走って下さい」
静かに追い打ちをかけてくる彼女に、アドニスは有り得ないと思いつつもまだ痺れる全身を持ち上げて、今まで感じたことのない痛みに耐えながら走り出した。
ルーヴェリア(内臓も枝も無事ですね、ちゃんと加減が出来て良かった…根性もあるようです)
ルーヴェリアは図らずも第2王子を殺してしまわなかったことに心底安堵した。
そしてアドニスの逃げ出さない姿にもほっとした。
いつもは木剣で外壁に穴があかない程度に大人を殴り飛ばすが、大体皆それで逃げ出す。
この長年で彼女に最後まで鍛えられた騎士は、現状片手で数えられる程度だ。
彼にも背負うものがあるのかもしれない、幼いながらに立派なものだと感心した。
しかし、彼の体力は体つきに比例して華奢なようだった。
半周にも満たないところで、息を切らせて足を止めてしまう。
ルーヴェリア「何をしているのですか、殿下」
アドニス「え、あ…あの、息が続かなくて…」
ルーヴェリア「そうですか、走って下さい」
アドニスの思考が止まった。
今なんて?
ルーヴェリア「走って下さい殿下。訓練場は戦場と同義、止まっては矢に射抜かれますよ」
こんな風に、とルーヴェリアは幼い体に再び木の枝を振り上げた。
アドニス「ひっ!」
枝から逃れようと走り出したが遅かった。
また外壁に体が叩きつけられる。
ルーヴェリア「足を止めるとそうなります。さあ、走って下さい」
正直、人の心がないと感じた……。
そんなこんなで外壁を走りはしたものの、昼前までに半周することさえ出来なかった。
擦り傷、打撲、多分捻挫もしている体は、とてももう歩けそうにない。
ルーヴェリア「……残りの半周は午後からにしましょう。休息です、殿下」
アドニス「は、はい……」
彼女が血も涙もない怪物と恐れられる理由が、何となく理解出来た。
これは、怖い。恐ろしい。
ぺたんと座り込むアドニスを、ルーヴェリアはひょいと抱き上げた。
アドニス「えっ、えっ??」
ルーヴェリア「撤退時、負傷した兵士を自陣に運ぶのも戦士の務めです。殿下は負傷兵なので私が自陣までお連れします。自陣内では、魔術師達が負傷兵の手当を行うことになっています。ですから、それまでの辛抱ですよ」
さらっと励まされたアドニスは、言葉も出ないまま彼女に運ばれた。
そして、彼女が自陣と呼ぶ外壁の入口に着くと、涼しい風が心地よい日陰に座らされる。
ルーヴェリア「痛みますか?」
アドニス「とても痛いです…」
ルーヴェリア「よく頑張りましたね」
ルーヴェリアがアドニスの血だらけになった手を握ると、不思議なことに、感じていた痛みも、何故か疲れまで消えてなくなった。
荒くなっていた呼吸も落ち着く。
アドニス「すごい、もう痛くないです。休憩の時も、痛みを感じていなくていいのですか?」
ルーヴェリア「戦場では、休息時にどれほど自分を万全の状態に戻せるかで生死が分かれます。休むことも戦いなのです、殿下」

それから、2人で昼食のサンドウィッチを食べた。
アドニス「師匠、聞いてもいいですか?」
ルーヴェリア「何でしょうか。あと、ルーヴェリアです、殿下」
アドニス「師匠は僕と同じくらいの時に剣を覚え始めたと父上から聞きました。師匠も、あんな風に叩かれたりしたんですか?」
ルーヴェリアは遠い昔の記憶を呼び起こして答えた。
ルーヴェリア「…いえ、私に師は居ませんでした。なので、最初は木や岩に全力で体をぶつけていましたね」
アドニス「……は、はあ…」
ルーヴェリア「木片や岩肌の鋭利な部分で体中を切っていました。時々目に刺さって失明しかけたこともあります」
アドニス「……………」
言葉が出なかった。
自分と同じくらいの年齢で、しかも女の子が?
今でさえ逃げ出したいくらい自分は辛いのに、怪我を治してくれる人も居なかった中でそんなことをしていたのか、と。
ルーヴェリア「時々魔獣にも出くわしましたね。そういう時は喜び勇んで爪や牙に体当たりしたものです」
アドニス「魔獣…?今はもうほとんど居ないけど、昔は沢山いたのですか?」
ルーヴェリア「ええ。歩きながら石ころを蹴飛ばすのと同じくらいの頻度で出会っていましたよ」
アドニスは、魔獣を見たことがない。
鋭い牙や爪、強靭な肉体を持っており、大人でも倒すことが難しいと言われていることくらいしか知らない。
よく生きていたな、それで。
アドニス「じゃあ、僕はまだまだ足りないんですね」
ルーヴェリア「そうですね、当時では考えられないくらいにはまだまだ温い方です」
アドニスは、こう見えても負けず嫌いなところがある。
住んでいた世界が違うとはいえ、女の子に負けたくはない。
アドニス「僕、もっともっと頑張ります!剣で心臓を刺されても大丈夫なくらい、強くなります!」
ルーヴェリア「殿下、それは流石に死んでしまいます」
そんな冷たいような、温かいような、よく分からない昼食時を終え、訓練に戻るのだった。
これが、ルーヴェリアとアドニスの出会い、そして彼にとっての地獄の幕開けだった…。
GRAVITY
GRAVITY4
話題の投稿をみつける
beny☆6/8

beny☆6/8

とりあえず仕事しながらドジャース付けて、13時からはオリックスへ
GRAVITY
GRAVITY4
じゅぬ

じゅぬ

マルイついにP320出すんか!
GRAVITY
GRAVITY4
ネロル

ネロル

あんライスクショとは何?
あんライスクショは、特定のキャラクターやシチュエーションをテーマにしたスクリーンショットや画像を指します。主に、アニメやゲームのキャラクターが描かれたイラストやシーンを使用して、ファンが自分の好みや感情を表現するために作成されます。以下に、あんライスクショの特徴を示します。 キャラクターの選定: 人気のあるアニメやゲームのキャラクターが多く使用されます。 シチュエーション: 特定の感情や状況を表現するために、キャラクターが特定のポーズや表情をしていることが多いです。 ファン活動: あんライスクショは、ファン同士の交流や作品の共有を促進する手段として利用されます。 このように、あんライスクショはファン文化の一部として、視覚的な表現を通じてコミュニケーションを図る重要な要素となっています。
GRAVITY
GRAVITY
中村麗

中村麗

当選祈願の為に今日から当落発表日まで神社参拝をはじめるなどしてみた(謎の報告)
GRAVITY
GRAVITY8
ヒュア

ヒュア

最近、あんライスクショの面白さにハマってる!自分の意見を画像で表現できるって新しいコミュニケーション方法だよね。みんなも好きなキャラに対して、ちょっとした不満を画像で共有してみない?
あんライスクショの意味は?
あんライスクショは、主に日本のSNSやオンラインコミュニティで使われる言葉で、「あん」は「アンチ」の略で、「ライスクショ」は「ライスのスクリーンショット」を指します。具体的には、特定のキャラクターやコンテンツに対する否定的な意見や批判を表現するために、そのキャラクターやコンテンツに関連する画像やスクリーンショットを共有する行為を指します。 特徴 コンテキスト: あんライスクショは、特定の作品やキャラクターに対する批判的な視点を持つユーザーによって作成されることが多いです。 使用例: 例えば、アニメやゲームのキャラクターに対して不満を持つファンが、そのキャラクターの画像を使って自分の意見を表現する際に用いられます。 このように、あんライスクショは、オンライン上での意見表明やコミュニケーションの一形態として広がっています。
GRAVITY
GRAVITY
むぎや

むぎや

ルーズソックスって履いたことないんだけど普通に足首あったかそうでいいよね…冷え性に需要ありそう
GRAVITY
GRAVITY
う ら

う ら

最近、あんライスクショにはまってるんだけど、明星スバルの可愛さにノックアウト!他にもツイステのキャラも魅力的で、どんどんハマっちゃう。みんなのお気に入りキャラは誰?✨
あんライスクショで人気のキャラクターは?
あんライスクショで人気のキャラクターには以下のようなものがあります。 あんスタのキャラクター 例えば、明星スバルや、氷鷹北斗などが特に人気です。 ツイステッドワンダーランドのキャラクター リドル・ローズハートや、エース・トラッポラなども多くのファンに支持されています。 その他のキャラクター さまざまなアニメやゲームからのキャラクターも人気で、特に可愛らしいデザインや個性的な性格のキャラクターが好まれています。 これらのキャラクターは、あんライスクショを通じて多くのファンに愛され、様々なシチュエーションでの表現が楽しまれています。
GRAVITY
GRAVITY
📠Drucel

📠Drucel

最近、ANTONIが気になって調べてみた!名前やキャラクターとして使われることが多いみたい。使い方によって色々な意味があるから、面白いなと思った。皆さんはANTONIってどんなイメージ持ってる?
ANTONIとは何ですか?
ANTONIは、主に以下のような意味や用途があります。 名前: ANTONIは、個人名として使用されることが多く、特に西洋の文化圏で一般的です。 ブランド名: 一部の企業や製品において、ANTONIという名前がブランド名として使われている場合があります。 キャラクター名: アニメやゲームなどのメディアにおいて、ANTONIという名前のキャラクターが登場することもあります。 具体的な文脈によって意味が異なるため、使用される場面に応じて解釈が必要です。
GRAVITY
GRAVITY1
緑

これ!って言えるほどやりたいことがない最近
GRAVITY
GRAVITY3
りり

りり

退勤。まだ慣れてなくてイレギュラー発生するとバタバタしてしまう…今日はあんまり上手くやれなかったな
GRAVITY
GRAVITY10
もっとみる
関連検索ワード

サフラン色の栄光──不滅より終焉を贈るまで