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りねん
療育から帰ろうとするとギャン泣きをし始めた。人のいない幼児コーナーでおもちゃを出しても、おやつを出しても、歌を歌っても立って抱っこしても泣き止まない。私のお腹には小さな娘がいた。
息子の激しい泣き方はいつものことだった。療育の疲れもあったんだろうが、1時間近く泣いて、なすすべもない。一般には閉館している時間帯なので、人がいないのがまだ救われた。職員さんたちが気の毒そうに遠巻きに出入りしていた
泣き喚く息子を抱いたまま、なかば諦めながら毎晩寝る前に読み聞かせしていたせなけいこさんの絵本を手に取った
「とけいがなります、ぼーんぼん」
息子の声が一瞬止まった
「こんなじかんにおきてるのはだれだ」泣き止んで私の声に聞き入る息子
そのまま絵本を読み上げる。泣き止んだまま、同じせなさんのシリーズの「ふうせんねこ」「るるちゃんのくつした」etc、ほぼ暗記していたので、絵を見せながら読み上げた
息子は泣き止み、安心した表情を見せやがてうつらうつらし始めた
その時、息子は自閉圏でも完全に言語優位の子だと思った(後々の検査でも視覚ではなく、言語が群を抜いて優勢)
たまたまそこにいらした療育教室の先生が一言「さすがお母さんですね」と言ってくれた。
帰りの子乗せ自転車に、眠る息子を乗せて家路に向かいながら泣いた。
Half Moon
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りねん 投稿者
自閉圏の子は、日常と異なる環境にとても弱いのです。当時お母さん2年生でしたが、外の環境だけではなく聞き慣れて一定感のあるフレーズ、私の声と絵本がパニックになっている息子を落ち着かせてくれると初めて分かった日でした。 高校生の今はだいぶ落ち着いて、登下校もひとりの外出も普通にできています。 終わり方も「(わるいこは)おばけになってとんでいけー」みたいで怖かったですよね。まあ、他の怖くない本も読んでたので[冷や汗]許してもらえるかな？
おいしいみず
息子さん、絵本が大好きだったんですね。 さすがお母さん☺️ 「ねないこ だれだ」 小さい頃怖すぎて、本自体が視界に入らないように隠してたなぁ🫣 最後のページが衝撃的だったのを覚えてる。